「星座かまくら歌会」 2014年3月7日 於)鎌倉学習センター
1、短歌の素材:
「踏切にためらう心」「ビルの間の夕映の感じる自分の死」「特急列車を見ての心象」
「菊の助の白いすねと聖護院大根との白」「降る雪を見ての心象」
「雪の残る建設現場の重機」「『嘘』の混ざった時間を過ごす」「雪積もる公演の情景」
「無造作に置かれるマネキン」「青空に点として飛ぶ飛行機」「水盤に差した菜の花」
2、歌会のもち方:
・出席者が、一首づつ評論する。
・意見のある者が挙手をして発言する。
・最後に「星座」の尾崎左永子主筆がまとめる。
3、主な論点:
「着眼点はよいが工夫が必要」「それは技術的収斂である」「短歌の音楽性を忘れるな」
「読者に分かるように」「心理状態は明確に伝えよ」「作者の心情をもう少し前へ」
「言葉によっては一回きりの覚悟が要る」「固有名詞が多いとうるさい」「視点を定めよ」
「上の句と下の句のバランスはどうか」「助詞で止めると調べが緩む」「表現が甘い」
「場が混戦している」「単純化した方が読者の共感を得る」「正確に表現せよ」
「自分の完成が出過ぎるとそれに引っ張られてしまう」「一歩引いて表現せよ」
「頭脳の働きが出過ぎてはいないか」「発見というほどのものがあるか」
「結句の口語はつなぎやすい(文語、口語の混合の難しさ)」
「作歌の参考に、佐藤佐太郎のエッセイを読め」「歌は上手すぎると飽きられる」
「上手くなったら、上手さを見せないところを目ざせ」
4、今回の収穫:
・尾崎左永子主筆の言葉の重みを感じた。
・会の終了後、有志で珈琲を飲んだが、その時の尾崎左永子主筆の言葉。
「教えて来た人が的確に批評出来たり、評論できるのは嬉しい」
僕が「霧が丘短歌会」で感じていることを、尾崎氏も感じているのだろう。
・またその席での「文学談義」も、よい刺激となった。
・佐太郎のエッセイは、詠む時によって感じ方が違うので、何度も読もうと思った。
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