岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座」かまくら歌会:2014年3月

2014年03月11日 23時59分59秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「星座かまくら歌会」 2014年3月7日 於)鎌倉学習センター



1、短歌の素材:

 「踏切にためらう心」「ビルの間の夕映の感じる自分の死」「特急列車を見ての心象」

 「菊の助の白いすねと聖護院大根との白」「降る雪を見ての心象」

 「雪の残る建設現場の重機」「『嘘』の混ざった時間を過ごす」「雪積もる公演の情景」

 「無造作に置かれるマネキン」「青空に点として飛ぶ飛行機」「水盤に差した菜の花」


2、歌会のもち方:

 ・出席者が、一首づつ評論する。

 ・意見のある者が挙手をして発言する。

 ・最後に「星座」の尾崎左永子主筆がまとめる。

3、主な論点:

 「着眼点はよいが工夫が必要」「それは技術的収斂である」「短歌の音楽性を忘れるな」

 「読者に分かるように」「心理状態は明確に伝えよ」「作者の心情をもう少し前へ」

 「言葉によっては一回きりの覚悟が要る」「固有名詞が多いとうるさい」「視点を定めよ」

 「上の句と下の句のバランスはどうか」「助詞で止めると調べが緩む」「表現が甘い」

 「場が混戦している」「単純化した方が読者の共感を得る」「正確に表現せよ」

 「自分の完成が出過ぎるとそれに引っ張られてしまう」「一歩引いて表現せよ」

 「頭脳の働きが出過ぎてはいないか」「発見というほどのものがあるか」

 「結句の口語はつなぎやすい(文語、口語の混合の難しさ)」

 「作歌の参考に、佐藤佐太郎のエッセイを読め」「歌は上手すぎると飽きられる」

 「上手くなったら、上手さを見せないところを目ざせ」


4、今回の収穫:

 ・尾崎左永子主筆の言葉の重みを感じた。

 ・会の終了後、有志で珈琲を飲んだが、その時の尾崎左永子主筆の言葉。

   「教えて来た人が的確に批評出来たり、評論できるのは嬉しい」
  
      僕が「霧が丘短歌会」で感じていることを、尾崎氏も感じているのだろう。

 ・またその席での「文学談義」も、よい刺激となった。

 ・佐太郎のエッセイは、詠む時によって感じ方が違うので、何度も読もうと思った。






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