「運河の会」東京歌会 2013年8月11日 於)早稲田奉仕園セミナーハウス
1、短歌の素材:
「盆の夜の線香花火に顕つ若き日の夫」「夕暮の庭園に鳴きしきる蝉」「糸を通し難い絹針」
「過去の記憶を顕たしめるローズマリー」「西空の昇竜のごときアカネ雲」
「炎暑の続く庭の酢橘」「根方にも枝を伸ばす百日紅」「アカシアの天麩羅」
「送り火の消えゆく瞬間に亡き夫の帰る感覚」「窓を過ぎる風に、亡き夫を思う」
2、主な論点:
「説明ではないか 」「俗ではないか」「言葉は適切か」「結句に工夫の余地はないか」
「より適切な言葉はないか」「甘いのではないか」「いや甘いが好ましい表現だ」
「四文字熟語を安易に使ってはいないか」
3、会の運営について:
・会員の忌憚のない批評によって、各自の作品がより良いものになっている。
・卓越した指導者はいないが、各自が宿題を持ち帰り、悩むからいい、という声が出るほど、
会が充実したきた。
・席上、長沢一作氏の病状が報告され、一同で心配したが、お見舞いに関し配慮の必要性が確認された。
・また、僕がこの夏に出す新刊書を紹介し、
「斎藤茂吉と佐藤佐太郎」の歌論と実作を読もうという機運が高まりそうだった。
(これは僕自身の個人的感想)