日本ペンクラブ「ペンの日」懇親会 @東京会館
ことしも「ペンの日」がやってきた。「ペンの日」は日本ペンクラブの設立記念日。今年で84周年になる。
懇親会だが講演会がある。
今年は林真理子が「活字の将来」というテーマで20分の講演をした。
出版社が電子出版で好況なこと、良い作品、売れる作品を執筆する必要性、スマホ文化が活字を排除している、子どもの頃から本好きを広げよう、作家が協力しよう、などと話した。
次に日本ペンクラブの吉岡忍会長の挨拶。
日本ペンクラブが設立されたのは満州事変の直後。大変な時代だった。恐慌から抜け出そうとして満州事変を起こした、国際連盟を脱退した、日中戦争も始まった。日本ペンクラブの設立総会には、島崎藤村、横光利一、などがいたが会場には憲兵がいて発言を中止させられる場合もあった。
まもなく、自由な文筆活動が難しくなった。日本ペンクラブは活動を休止せざるをえなくなったが、当時の事務局員が日本ペンクラブの名簿を持ってフィリピン戦線で生き残り、帰還後、日本ペンクラブを再建した。
その時代をしのぐほどの社会情勢だ。憲法問題はここ数年続くだろう、愛知トリアンティーナでは表現の自由の危うさが現実のものとなった。
こういうことを念頭にいれて活動をしていきたい。
その次は、カナダペンの女性の発言。たまたま来日していたのだが、カナダペンが海外で、投獄されたりしている表現の自由を奪われた作家を援助する活動をしているとの話だった。
懇親会では、胃がない僕は食べられるものを探すのに神経を使って、数人の知り合いと会釈したでけだったが、三人の話を聞けただけで収穫があった。
何の巡り合わせか、自民党の元衆議院議員の松波健四郎と同じテーブル。席をはなれて食べ物をとりに行くときは、「市民連合スタッフ 岩田」というネームプレートをグラスのそばに置いていた。立食パーティーだから、席が分からなくなるからだ。彼はそれをじろっと見ていたが、吉岡会長の挨拶をどういう気持ちで聞いたのだろう。