岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

8・15を語る歌人のつどい 早乙女勝元氏の講演より

2015年10月04日 23時59分59秒 | 短歌の周辺
「『思い』を思想にまで高めて」  『短詩形文学』2015年10月号



 旧満州の引き揚げ者の家庭に育った者としては、平和を望む気持ちには特別なものがある。「8・15を語る歌人のつどい」にも何度か参加させていただいた。今年の講演は早乙女勝元氏。

 氏の講演を聞くのは第11回以来だった。氏の講演には一貫性がある。東京大空襲の体験を通して語る平和への希求。世の中がどうあろうと希望を捨てない。行動は一人でも始めなければならない。


 14年前の講演とは内容こそ違え、この三点は共通していた。考えにブレがない。

 それは早乙女氏の平和への希求が「思い」にとどまらず、思想にまで高められているからだろう。

 戦争か平和かと問われれば誰しもが平和と答えるに違いない。心すべきは平和への希求を思想にまで高められるかだろう。

 国会での状況を考えるとき、一層その思いを強くした。(ここまでが寄稿したもの)


   『短詩形文学』2015年10月号


 戦争法案は9月19日に可決成立した。だが世の中に敗北感は全くない。9月29日の「戦争法廃止」の新宿西口の街頭宣伝にはフェイスブック、ツイッターを通じて301人が小田急百貨店前に詰めかけた。街頭宣伝だが集会に近い。

 10月2日の日比谷野外音楽堂の集会には20000人が集まった。それに先立つ9月23日には代々木公園に25000人が集まった。

 日本人の意識、思想が、変わりつつあるように思う。




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