韓国の軍艦からの自衛隊の航空機へのレーザー照射。軍隊と自衛隊が絡んでいなければ、視界を遮る行為だ。しかし軍隊と自衛隊が絡めば、戦闘行為に及ぶ危険がある。
軍艦が軍用機にレーザー照射するというのは照準を定めていることとなる。問題は日韓両国の見解がまるで異なるということ。
日本政府の言い分。「軍艦から自衛隊機にレーザー照射するとは危ないではないか」
韓国政府の言い分。「自衛隊機にレーザー照射はしていない、遭難船をさがしていただけ」
その他のも様々な情報が飛び交っている。「韓国軍の兵士の悪戯だ」など。
こういう場合外交ルートを使ってコンタクトし、外交交渉するのが当然だ。現に韓国政府は、自衛隊機に照射されたというレーザーの周波数を公開するように求めて、その上での対話の申し入れをしている。
だが日本政府はこれを拒んだ。拒むだけでなく「韓国に断固たる態度を」などという威勢がよく、危ない発言が閣僚からあがっている。
外交はそっちのけだ。こういうときにこそ外交力がためざれる。外交力がないから軍事的圧力でというのでは如何にも乱暴だ。
海外に敵を作って支持率を上げる。安倍政権はこれを度々行ってきた。いったんは下落した内閣支持率が回復した。これはナチスの手法だ。
このニュースを聞いたとき、僕は1931年の盧溝橋事件を想起した。
「中国軍が日本軍に銃撃をした」というのを口実にして、日本軍が中国軍を総攻撃し始め、満州事変がはじまった。これが日本軍の謀略であることは今日では明らかになっている。
またベトナム戦争でアメリカが介入するために、「アメリカの軍艦が北ベトナム軍に攻撃された」といって戦闘行為を始めたが、これはアメリカが作った虚構だということが判明している。「トンキン湾事件」と言われる。
ここは直ちに外交交渉を開始すべきだろう。