岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

お知らせ:岩田亨歌集『聲の力』が書店で注文出来ます

2016年09月08日 00時16分51秒 | 岩田亨の作品紹介

 岩田亨歌集『聲の力』(角川書店)が書店で注文できるようになりました。


 『聲の力』十首抄


・聲を撃つ夜の地下室の空間の響きよ無限の世界へ届け



・囲炉裏火の熾の光れる小屋のなかマタギの爺が静かに話す



・追悼の人の集える広場にて冬の時間は厳かに過ぐ



・理不尽なこと多くある世にありてたった一度の意思表示せん



・海外への派兵の決定なされたる今日多喜二忌の案内届く



・カフェラテの泡の消えゆくさまを見るわが煩悩もかくのごときか



・立ち枯れのメタセコイアの幾本が激しくゆれる風の吹く街



・勝ち負けはもうなからんに死後もなお高さ違えて石塔ならぶ



・夕暮に風受けるともゆるがざる楡の古木の葉がやわらかし



・蒸し暑き雨あとの昼卓上のカットグラスがたちまち曇る




 岩田亨歌集『聲の力』(角川書店)は1000円プラス税です。






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