「運河の会」かながわサロン 3月14日 於)戸塚女性フォーラム
「運河の会」かながわサロンは、僕が初めて参加した本格的な歌会だ。当時は、尾崎左永子が、「運河の会」に所属していたので、始めて尾崎左永子と会ったのはここだった。西暦2000年だったと記憶している。
ここで学んだことは、短歌創作の原体験となっている。初めて参加した時は、何を発言したのか覚えていない。それほど緊張した。
それから会員の出入りがあって、現在の出席者は常時6人。小ぶりな短歌会となった。しかし出詠歌が2首あり、12首の批評が出来る。議論の密度が濃い。様々なことを考えさせる。足かけ5年で、佐藤佐太郎の『帰潮』をほぼ読破した。特徴のある歌会と言えよう。
さてここも、他の歌会同様に、作者の独自性が出て来るようになった。僕は「ISによる人質殺害事件の追悼集会」で詠んだ作品を2首出詠した。この自分の作品も自分の中では批評の対象とする。
僕はこの日、次の3点を主たる批評の基準とした。「作者の実感をより的確に表現するにはどうするか」「社会や人間にどう切り込むか」「独自の視点があるか」。歌会では自分の作品が批評されると同時に、他の人の作品を読むことで、着眼点が広がる。つまり自分にはなかった視点に気づかされる。
作品批評が僕なりのものになって来たとも思う。短歌の素材として、肉体のなまましい物を、僕は好まない。人間や社会への愛おしみが感じられるのが秀歌の条件とも思う。戸塚の会場は、時間の制限があって、会の開催時間が短くせわしい。
横浜の会場の予約がとりにくいので暫らくは辛抱だろう。会場探しも手分けして、行っている。
なるべく実験作を出詠して、作品の鮮度を失わないように、心がけたい。
来月も戸塚で行う。