岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

短歌をめぐって:2017年

2017年12月28日 13時28分37秒 | 作歌日誌
短歌をめぐって:2017年


 2017年は慌ただしかった。年末に体調も壊した。動脈瘤破裂で救急搬送。かなり深刻な状態だったが、幸い命を取り留めた。また原因が分かったので対処もできる。入院で弱った筋力も戻ってきた。

 さて短歌の話。連作50首を二組作ったが、さらに手を入れて。完成に近づいた。これが大きい。年末の入院は、境涯の変化にもつながった。Facebookで友人も増え、様々な意見に接することが出来た。これが一番大きい。


 次に、日本ペンクラブに入会したこと。文学と社会の関係を、これからも考え、意見を表明していこうと思う。何よりも表現の自由が危うい。科学者には日本学術会議があり、創作者には日本ペンクラブがある。平和や学術文化の自由を求める団体だ。こうした団体が歌壇にないのはどうしたことだろう。


 三番目。霧が丘短歌会。ここで会員の作品の水準が高まってきた。「星座」「星座α」の歌会も充実している。これは嬉しい。僕自身の批評の基準も定まってきた。斉藤茂吉、佐藤佐太郎の末流に席を置く人間としては背負っているものが大きい。作品も批評も一層力を入れたいと思う。



 「短歌研究」の2月号には、「心の花」の屋良健一郎君に問いを投げかけたが、返事がない。回答不能に陥ったのだろうか。今年も返事を待とう。戦争法、共謀罪、九条改憲の動き。こういうときの中立は現状を是認したことに他ならない。この問題での、忖度や配慮は不要だ。それが戦後世代の戦争責任だと思う。「賛成か反対かの二項対立ではなく対話が必要だ。」という意見も自己保身の様に思う。作家も音楽家も著名になればなるほど声をあげていないように感じる。


 さて一番大きかったのは「ストリートライブ」『聲の力』を始めたこと。入院して筋力が衰えても声帯の筋肉はたやすくは落ちなかった。月一回で来年一月で14回目になる。肉声に出すのは、作品の練り上げ推敲には必須だ。来年はこれを進化させて、室内でも行おうと思う。


 最後に、年末の入院。ここでも連作20首を作った。いずれ「星座」「星座α」に発表することにしたい。




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