ある産直市場のオーナーが、困っていた。 売れないのは、市場のせいだと品物を置く人が言うそうだ。目立たない店だから客が来ない。 他の店では、自分の品物は飛ぶよう売れるのに…。と 確かにオーナーは様々な手を打っている。とにかく目立つようにとカラフルなテントや電光看板など…。 客が来ないのは、品物がないからだ。という方もいる。 確かに今年は、極端な野菜不足でどこも品数が足らない…。
十年くらい前に生材を製材して卸していた製材所に話をしたことがある。
ストックをしている材を天然乾燥に切り替えれば…。と話をする。すると、需要があればそうする。 こんなものは、先にストックして在庫を確保しなければ…。 資金がないし、要望も来ていない。 確かに要望は、海杉だけの要望でしかない。
しかし、明らかに生材は、主流ではなくなる。時代が生材を受け付けなくなるのだ。
どうも、目先のことばかりで、根本的な問題を解決していないのではないか! そう感じた。
そこで、市場のオーナーには、人気選手の獲得を指南した。 わかりやすく野球で例えれば、スタジアムを立派にするよりもスター選手を一人獲得する方が話は早い。 プロなんだから、そこそこ野球のうまいやつは、どこにでもいる。長嶋のようなスターが必要なのだ。 その獲得方法伝授が海杉の売りだ。
製材所には、海杉が自ら購入を申し出た。
しかし、天然乾燥材は、中々出てこなくなった。
主流は、人工乾燥になったのだ。
思うに、これはいけるのでは、と考えると先にやった方が勝ちだ。 資金だとか需要が…とか言っているなら、先に手をつけ、少ない資金でシェアを獲得するニッチな商法は、スタートが勝負なのだ。 資金がなくても、ノウハウがなくても、海杉流ニッチ商法はいけるのでは、とだんだん感じてきた。
鶏が先か、卵が先かの答えは、
ビジネスなら先の方を食え!