まちのファサードを作りたいという建築士会の若者が私に相談に来た。
なんでもまちづくりの作法を考えているらしい。
まちのファサードはとても重要な要素だが、日向市駅周辺の建物には、コレといて印象付けるものはない。強いてあげるなら、バッケンローだろうか?
ファサードを立面の素材でしかみていないととんでもないことが起こる。
スカイラインを揃えるとか色彩を限定するとか様々な手法があるが、海杉は、記憶のファサードを重視して実践してきた。
海杉は、近く取り壊される民家の材料を使ってやることを奨めた。「リノベーション」と言う言葉はできないのだが・・・。
誰も気にかけてくれないが、駅前の交差点のポケットパークに掲示板を設置した。海杉が青年会議所の理事長時代だから、6年前だ。何が、記憶かと言うと使われているガラスがまちのビルを解体いたときに出た時計屋さんのショーウィンドーのガラスだった。このガラスを使って掲示板を設けた。
鍵は、時計屋さんが持っている。様々なイベントの情報発信を今でもしている。
小さな試みだが、十分手ごたえのあった実験だった。
今度の社会実験は、規模がでかい、でも、きっと成功するだろう。
日向のまちづくりを「スクラップアンドビルド」と呼んでいた方がいた。本当にそれでまちづくりができるのだろうか?懐疑的な気持ちであったが、木材を使ってもらえればと言う期待のほうが大きかったような気がする。
でも使われなかった。
懐かしいね。ここに使っているのか。これ、ウチにもあったよね。など日向に必要な、今の日向に欠けているファサードはコレのような気がする。
新聞で舞台はできた。次は、いかに人を巻き込むことができるかに掛かってきている。
そのためには、資金がどうしても必要だ。まちづくりはタダでは、できない。
その手段も伝授しなければならない。