*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

読書感想文「青い城」(1926)

2006年07月03日 | 
青い城 (New Montgomery Books 4)
谷口 由美子,Lucy Maud Montgomery
篠崎書林

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モンゴメリの、これも実家で読んだ本。



主人公;

ヴァランシー・スターリング

バーニィ・スネイス(ジョン・フォスター)

2人は結婚するんだ。



プリンス・エドワード島が舞台でない、唯一の長編小説。

そして、子供向けでない、大人が主人公の唯一の長編小説。

だったっけね?



短編を読んだ後だからそう思うのだろうけど、よく言えばていねいに描いている、悪く言えば冗漫。

ラストの数章は、蛇足である。

「既婚者の欄に娘の名前を書き入れた」

あすこで終わってたらよかったなぁ。



それでも、図書館に返す期限があったのもあるけど、夢中で一気に読んでしまったんだから、それだけで負けてるんだ。

勝ち負けじゃないけどさ。



同じ本を何回も読むのが好きなのね、私。

でも、やっぱり、結末を知らない、新しい物語を読んでいくのは楽しい!

決して期待を裏切らない作家であればなおさら。



母親の記述。

これはねぇー。時代が変わっても、いっこも変わらないんだなって思えた(笑)

あはは、詳しくは書かないよ(笑)

自分が母として、そうならないように、と頑張るだけだよ。



モンゴメリ自身が投影されてるのは、むしろバーニィの方だってなんかで読んだっけ。

自然描写がすぐれている作家。

世界の文学地図にカナダを載せた作家。

確かにその通りだよな。



引用;

恐れは原罪である。

世の中のほとんどすべての悪には、その根源に、だれかが、何かを恐れているという事実がある。



うんうん、これは、あるかもー。



2回、3回と読んでみないと、まだわかんないよね。

やっぱり、買って読もうかしらね。



広い意味でも狭い意味でも、恋愛小説が好きな私を満足させてくれたのは間違いない。

あんまりいい感想文じゃないけど、時間が経っちゃったからもう載せちゃう!

短編集「渚の求婚」「影の谷を越えて」

2006年07月03日 | 
渚の求婚 (ニュー・モンゴメリ・ブックス)
L.M. モンゴメリ,吉川 道夫,赤坂 秀子,Lucy Maud Montgomery
篠崎書林

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影の谷を越えて (ニュー・モンゴメリ・ブックス)
L.M. モンゴメリ
篠崎書林

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モンゴメリの短編集を読んだ。

実家で読んだから、メモをもとに、書きます。



「渚の求婚」

まぼろしの乙女

渚の求婚

ファーカー嬢の不幸

それた忠誠心

ヘレンの目覚め

ヤング・シーの謎

二人のジョージ

フォー・ウィンズ



「影の谷を越えて」

ミス・カリスタのペパーミント壜

白衣の女との密会

ワイザー邸の古い大櫃

ジョン・チャーチルのつぐない

ミリアムの恋人

ミン

赤の部屋

月が知っている

執事さんの痛み止め

白魔術



前者;海が舞台の

後者;わりと暗めの

というふうに、あとから編集された短編集。

訳出されたものはまだたくさんあるけど、今回図書館で借りれたもの。



伝記・日記などを経て、すっごく読んでみたくなったんだよねぇ。

そういえば、村岡訳に気をとられていて、他の人が訳したものは読みたくないとまで思ってた時期があったけど…(故)村岡女史が訳出したモンゴメリの本は全部読んでしまったし、まだまだ訳されていない作品がたくさんあるんだし…。

誰の訳でもいい、彼女の作品は全部読みたい!

に変わってきたよ。



モンゴメリは、雑誌などに短編を多く寄稿していて、それが少しずつ採用されてって、やがて「アン」を書いたんだ。



「アン」シリーズで、アボンリーの人々を描いたとされる短編集があって、それしか読んだことがなかったけど、それだけでもかなり「すげー」と思ってたんだよね。



「暗い」「悲劇的結末」とか言われてる後者だけど…

発表された年がバラバラだし、こんだけ書いてりゃ、暗めのが書きたい気分のときもあるさ、ってなもんで、気にしてない。

作者以外の人が勝手にそうゆう編集をしただけのこと。



勝手にベストアルバムを作られちゃうみたいなもんか。

スピッツで言えば「リサイクル」みたいなもんか(笑)



あたしだって毎日「いっちゃんめんこい」だけではちょっとねぇ。

たまに(?)は毒吐きたくなるときもあるしな(笑)



「アン」の作者が、こんなものを書くなんて!って思う人もいるかもしれないけど、資料をいっぱい読んだのでねぇ、そう簡単には驚かないのさ。



そんなことより、やっぱりすげー!と思った。

自然描写はね、もうわかってるんだけどね、短編で読むと、人物描写がすばらしい!

「どんな人なのかな?」ってゆうのが、少し読み進んだだけで見えてくるのがすごい。

短編だと、「どんな人なのかな?」が早くわかんないといけないでしょ。それが、すっごくわかりやすいの。

主人公だけでなく、まわりの人物も。

それが、物語を活き活きとさせている。



もっと早く知りたかった(読みたかった)とも思うけど…このタイミングで出会えたのもよかったのかも。