*ウサギのお部屋*

日記・レビューなどなど。
最新日記は数日後に非公開にします。

ウェブスターの「パッティ」シリーズ

2006年10月07日 | 
おちゃめなパッティ 大学へ行く (fukkan.com)
ジーン・ウェブスター,内田 庶,Jean Webster
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おちゃめなパッティ (fukkan.com)
ジーン ウェブスター
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「おちゃめなパッティ」JUST PATTY

「おちゃめなパッティ大学へ行く」WHEN PATTY WENT TO COLLEGE

ジーン・ウェブスター・著



↑といえば、「あしながおじさん」だけど、その著者の、復刊した、幻の名作!

ですって。

復刊ドットコムはいい仕事してるねー。

まさにグッジョブだねー。



図書館の、こどもの本の部屋で見つけた。

そっか、私が好きな、少女向けのご本は、児童書のとこにいっぱいあるんだ♪と確認した(笑)

子供向け、とされるものであっても、訳された文章が原書を要約、または編集したものでなければ、大人が読んでも価値があると思うのよね。



カレッジ編が処女作で、ハイスクール編が、そのあとに書かれたもの。

なんだね。

知らなかったから、年代順に読んだよ。



まず、

読みやすい。

雑誌によせた短編をあつめて書かれたものだから、一話完結でサクサク読める。

100年前に書かれたとは思えない、ユーモアに満ちていて、突飛ないたずらを考え付くパッティが活き活きと描かれる。



女子高・女子大育ちの私…。

こんな雰囲気だったら、楽しかったろうなって思う事件の数々。

ま、私だったら、もしパッティのようなのが実際にいたら、かかわらないようにしただろうなってゆうのが正直なところ(笑)

あ、でも、それは、日本の学校を思い浮かべるからであって、アメリカなら、そんなこともないんだろうな。



ここでは、「新入生」も、ただ遅く入学してきただけの「友達」であり、「上級生」も、ただ早くからいるだけの「友達」にすぎない。

学年関係なく、みんな仲良し。

そうゆうのはいいなぁ。



著者が、これを最初に書いて、続きに、大人になったパッティを書かなかったのが、なんとなくわかるような気がする。

学校の中でだけ、自由でいられて、卒業したら親にしばられ、いずれは夫にしばられる時代に生きた女性たち。

カレッジ編の最後の章を読んだとき、それが感じられたんだ。



全体として…

「恋愛」がないのが、私には物足りないけど(笑)

娘(仮)に読ませたいね♪

「フランス革命の女たち」

2006年10月07日 | 
フランス革命の女たち (とんぼの本)
池田 理代子,新潮社
新潮社

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池田理代子・文

↑言わずと知れた、「ベルばら」の作者。



「ベルばら」読んだだけでも、この人は、すっごい、歴史を勉強してるな!ってゆうのが伝わってきてたから、期待じゅうぶんで読んだよ♪

もちろん、期待を裏切らなかったよ♪



絵本、らしいけど、そのわりには文章も多いし、難しいねぇ。

でも、肖像画や写真がいっぱいで、見やすい。



やっぱ、ヨーロッパの歴史って、いろいろあるんだよねぇ。

複雑だわぁ。

(こないだの、ポーランドのやつもそうだけど)



しかし、ここでは、フランス国内・フランス革命について、だから、わりと知ってるんだよねぇ。「ベルばら」で!(笑)

「マリー・アントワネット」はいちばんお馴染み、とっつきやすかったので、最初に読んだ。



あとは、初めて聞く人が多かったかな。

マリー・アントワネットの娘;マリー・テレーズのその後も気になっていたので、知ることができてよかったわ。



「18世紀に生きた者でなければ、生きる歓びを知ったことにならない」

(タレーラン・ナポレオン政権の外相の言葉)



この時代は、まだ「女性は一生未成年のまま」

にもかかわらず、18世紀は女性が動かした世紀を言われている。



という観点から書かれた本。



やっぱ、女ってすげーよな!

どんなに権力でおさえつけられていても、女は女のやり方で歴史をつくっていくんだね。



たぶん、男は、女からほめられなかったら、何の価値もないと思うよ。

私が個人的に思うんじゃなくて、歴史がそう言ってるの。



フランス革命といえば…

王に搾取されてた民衆が立ち上がって、トリコロールに表される「自由・平等・博愛」を勝ち取った戦い

なんだけど…(もっと複雑だけどね)



その、「平等」の中に、女性の権利はいっこも入ってなかったんだってよ。

家事をほっぽって、政治に参加するような女は、ギロチンにかけるべきだ、だってさ。






いまの感覚で、女性である視点から見たら、たしかに「奇異」に見える。

でも、このころは、どうしようもなく、いやおうもなく、こんな考え方が染み付いてたんだもん。無理もなかったと思うよー。



余談だけど、男尊女卑の考え方の基本理念は、洋の東西を問わず同じなんだなぁ。と再認識した。