*ウサギのお部屋*

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赤松佳子「赤毛のアンから黒髪のエミリーへ L.M.モンゴメリの小説を読む」(2022)

2024年02月07日 | 
 
これも2回目。
時間があるときに、モンゴメリの家にある何かを読もうかなと思って、これをもっかい。
2回目だけど、大体知ってる内容だけど、初めて読むように新鮮な気持ちで読む。
大学の英文学の先生がモンゴメリ研究をして書いた論文。
(大学の先生だけど)それでも、最初は私と同じような文学少女だった。モンゴメリに共感して、彼女のつくりだす少女に自分を重ねてたのは私だけじゃないんだねと思う。
14歳から24歳の自分への手紙とかさー。私もまねっこしてやったなあ。どっか行ったけど。

2008年は「グリーンゲイブルズのアン(赤毛のアン)」が刊行されて100周年だった。
そして、2023年は、「ニュー・ムーンのエミリー」から100年だった。
そういえば、100周年何もなかったな。。
私は、断然アンよりエミリー派。
だから、このタイトルがうれしいんですよ。

分量はアンのほうが多いけれど、、、作品数が多いのでしょうがない。
アンも最近松本侑子さんの完訳を読んだばかりなのですごく分かる。

モンゴメリは牧師の妻なのに輪廻転生とか異教徒の話に興味があるところとかも好き。この本には紹介されていないけど幽霊の話も書いてる。
日本に興味を持ってくれてるところも推せる。
自然を愛して、例えば、木を愛したら木も愛してくれるというようなことも、本当にあると分かったから、それを知っていたのがすごいなって思う。

今回気になったのは、この時代に孤児が多かった話。
モンゴメリ自身も孤児に近く、孤児が家庭を得る話を多く書いている。
それから、日本のミッションスクールについて。モンゴメリと同年代の宣教師が日本に行った話も知っているだろう。
この2つの真実を知りたいなあ。

あとは、ミュージカルやアニメーションへの翻案について。
これも最近気になる話ですね。
分量の違いがあって全部同じにはできないけれど、やはり、原作に対して愛があるかどうかかな。