求める政治家のタイプと安全基準について

馬淵元首相補佐官が政府を痛烈批判「脱原発ではなく脱原発依存」「解散なんてあってはならない」（MSN産経ニュース）

＞首相補佐官の時は、組織人としてこういうことは一切口にしなかったが、今は一議員。誰にはばかることなく持論をどんどん言っていくつもりです。

逆。逆。当事者の時に本人に言わないと意味がない。それで睨まれてクビになったらしょうがない。一議員としてやり直せばいい（仕事上必要な重要なことを指摘されて聞けないような度量の小さい政治家は早晩自壊するだろう）。必要な事をその時言わずして何時言うというのか。終身雇用のサラリーマンじゃあるまいし、何を怖れることがある？命令が出れば、無論組織人として従うべきだが、意見ぐらいは言えるはず。

＞原発問題は、国際社会から信任を得られる安全技術基準をいかに定めるかが重要。その上で国内の原発を再検証すべきなんです。ただ、原発の全てを否定したらとてもじゃないが今日の生活はできない。大切なのは「脱原発」ではなく「脱原発依存」なんです。

これも逆。まず国際社会の顔色を窺うという姿勢がおかしい。地震についての知識が豊富な先進国と言えば、日本だ。原発の運営もそれなりに経験を積んでいる。日本自身が安全と信じられる基準を作るのが先で、国際社会への説明は後。基準作りは専門家がやって、これで大丈夫と思うなら、政治家が決断を下す。これが日本政府の仕事。

専門家に考えて欲しいのは、第一に津波・地震対策を含む総合的な全所停電対策。今回は全ての電源が失われたことで、事故が起きたのだから、再発防止が一番。津波に限らず、電源を多重防護することで、事故の再発を防ぐ。非常用電源が原子炉建屋にあればベターと思うが、そうでない場合は、より対策を打つことは止むを得ない。多様性と分散で多重防護するというのが理念になる。福島第二と女川は安全に停止しているのだから、こうした対策を打てば、再発は防げると言える。

第二に地震対策の見直し。今回の地震において揺れで原子炉が壊れることは無かった。だから、第二なのだが、不安の高まりを受けて、地震と原発についてもう一度、再検討しても良いと思う。最新の地震学の知見を用いて、余裕を持ってあらゆるタイプの地震に対応できる原発を再検討するということだが、再検討する中で、比較的余裕がない原発があるならば、停止は止むを得ない。そして、停止したなら、その分、安全対策の整った新規原発の建設をやはりやっていかなければならない。

とにかく、組織の中で必要な意見を言う政治家を求めたい。