ワニなつノート

山田泉さん(5)



=2008/11/22付 西日本新聞朝刊=

山田泉さん死去 10日前 お別れのはがき
県内外から惜しむ声次々


がん体験などをもとに「いのちの授業」を続けてきた
豊後高田市玉津の元養護教諭、山田泉さんが亡くなった21日、
県内外から惜しむ声が相次いだ。

5年前から交流のあった国東市国東町の泉福寺住職、
無着成恭さん(81)のもとには10日前、
山田さんから1枚のはがきが届いていた。

しっかりとしたボールペンの字で

「精いっぱい生きたつもりなので穏やかにいきたいなあと思います。
お世話になりました。さようなら」

と書かれていたという。

無着さんは「自分の死期を悟っていたのでしょう。
ゆっくりと休んでほしい」と語った。

豊後高田市の田染中学校時代、
2年間を通していのちの授業を受けた
山口県下関市の大学2年、永岡美鈴さん(19)は
「この授業と山ちゃんの言葉で将来、医療関係の仕事に進むことを決めた。
本当に大きな存在だった。
地元の同級生に訃報を伝える電話をした時、互いに涙が止まらなかった」
と声を詰まらせた。

授業の「ハンセン病と人権」の回で講演し、2003年から交流を続けてきた、
国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(熊本県)
入所者の阿部智子さん(68)は
「生徒にいつも囲まれ、誰とも垣根のない本当に慕われた先生だった。
よく頑張ったねと声をかけてあげたい」と話した。

山田さんとフランス人チェロ奏者の交流を記録映画にした
パリ在住の映画監督、江口方康さん(44)は
「目に見えない優しさや思いやりをいろんな人に教えてくれた人だった。
ありがとうと伝えたい」と声を震わせた。
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