ワニなつノート

テーマⅡのメモ(その1)


テーマⅡ 
「普通学級に当たり前に居続けるために知っておきたい大切なこと」
(あるいは普通学級を手放さないために知っておきたい大切なこと)


《迷路》


私は長い間、このテーマへの道を間違っていた。
この「道」を歩いていけば、いつか答えが見つかると思っていた。

私が歩いてきた道。
それは、子どもたちにとって、ふつう学級という環境がどんなに豊かなものであるか。
子どもにとって、どんな意味をもち、どんな可能性が広がっているのか。
そのことを明らかにし、理解してもらえさえすれば、分けられる子どもが減っていくものだと思っていた。

でも、違った。

入学だけなら、その道で行ける場合もある。
でも、問題はふつう学級に入ったそのあとだ。

2年生、3年生、9歳の壁とか10歳の壁とか、専門家はてきとうな言葉をいくつも発明する。
二次障害とか、自己肯定感が低くなるとか。

昔なら、知能テストの数字を見せて、「これは、無理でしょ」と言っていたのと、中身は同じ変化だ。
「オレオレ詐欺」の電話のかけ方が、進化しているのと同じ。


このテーマを考えるときに、大事なことは、「ふつう学級」の中身ではなかった。
「特別支援教育」の中身でもない。
子どもの障害についての知識や理解でさえない。


考えなければいけないのは、親の気持ち、親の感情、のことだった。
子どもを大切に思う、親の気持ち。
子どもを守りたいと願う、親の気持ち。
それは、子どもも自分も守りたいという気持ちでもある。
つまり、「自己防衛」についての問題がそこにある。

子どもを守ること。
子どもの何を守るのか。
親が自分を守ること。
自分の何を守るのか。
そのことに自覚的でないとき、親自身が守られていなければ、子どもを守ることはできないと、考えることもあるだろう。
親の気持ちが不安定で、安心できない日々を過ごしているとき、子どもを守るためには、親がまず安心できる環境が、魅力的なこともある。

だから、昔とは違い、教育委員会と争うことなどまったくなく、ふつう学級に入学できるいまの状況だからこそ、特別支援教育が大流行しているのだろう。

「ふつう級と支援級と、どっちがいいかしら?
どっちも選んでいいのなら、とりあえずふつう級でやってみようかしら。
問題おきたら、それはその時に考えればいい。
とにかく前向きに子どものために思い切ってやってみよう」

そんなふうに始めることは、いま簡単にできる。
でもそうしてふつう学級に入学したとしても、結局のところ、壁にはぶつかる、なんらか問題は起こる。
壁のない子どもがいるか?
問題の一つもない子どもがいるか?

そうして、がんばってやってみたけれど、この子にはやっぱり「無理をさせていたのかもしれない」と、優しい気持ちになって、「この子のために」支援教育へと傾く。

理由は、「この子の障害」だと、誰もが考える。
親も、担任も、特別支援教育コーディネーターも、医者も、教育委員会も。
「お母さんも、子どもも、ここまでよくがんばりましたね。《共に》過ごした経験は無駄ではないですよ。でもここからは、将来を考えて、この子にあった教育をしていきましょうね」
その他いろいろ。。。。


   ◇


ようこそ就園・就学相談会へ2016

◆ 2016年6月26日(日)午後 
松戸市 ふれあい22または勤労会館(予定)

◆ 2016年7月10日(日)午後 
千葉市 きぼーる11階 ボランティア活動室(決定)
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