《「わらの家」の広がり》
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子どもの目に映る、「自分もその一員である子どもたち」。
それは、自分のクラスだけじゃない。
一年生が4クラスなら、「わらの家」も4つ。
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それぞれの「わらの家」で「自分と同じ子ども」が暮らしているのが、見える。
それが6学年で、24の「わらの家」。
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さらに付け加えれば、一人の子どものうしろには、母親や父親、祖父母やきょうだいがいる。
障害のある子が、地域の公園やお店で、知らない子に名前を呼ばれることが多いのは、このつながりの故だ。
私が下手な絵を載せているのは、子どもが目にしている「膨大な量の広がり」を実感してほしいから。
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もちろん、人の数が多すぎることや、学校の建物が巨大で、慣れるのに時間が必要な子もいる。
障害のある子だけの話じゃない。
安心できなくて学校に行けない子もいる。
だからこそ、「待つ」が重要になる。
何年かかろうと、つながりの安全を確かめることができれば、自分を「待っていてくれる」子どもが、これだけいる、ということになるのだから。
こういうときに思い出すのが、石川憲彦さんの言葉。
「あらゆる人間は待ってもらうことが一番大事なんです。生き物ですからね」