《「わらの家」の広がり・もっと》
□
前回、学年4クラスなら、全学年で24個の図を描いた。
でも、あれでは「足りない」と気づいた!
その子が一年生のときには24個で正しい。
でも1年後は?
入学したときに遊んでくれた6年生は卒業する。
そして自分(たち)が2年生になり、新しい1年生がくる!!
「新入生のちびっこの群れ」を、2年生になった子たちが、どんな思いで見守っているか。
自分より幼い子どもを見守るその思いに、「障害」などない。
「自分もその一員である」、「子どもたちの群れ」。
それは見知らぬ「狼の群れ」ではない。(という学び、気づき、観察学習)
その理解は、日々進む。
月々進み、季節ごと、年ごとに進む。
その子が6年生になった時に、その子が目にする「わらの家」は44個にもなる。
一クラス30人の計算でも1200人を超える。
しかも「狼の群れ」は、上にも下にも、どこにもいない。
そういう子どもの社会への信頼を、「わらの家」は大切に育てることができる。
□
私がはじめて就職したのは「木の家」だった。
そこには、「1年生が一人」と「3年生が3人」、「6年生が一人」だった。
女の子は一人だけ。
さっちゃんは、給食交流に行ける日の朝が一番幸せそうだった。
「女の子のおともだち」が大好きだったから。
でも交流は週に2日だけ。しかもふつう学級の「都合」でなくなる日もある。
「3組、きゅうしょく、ある?ある?」と聞いてくるさっちゃんの声は、いまも耳に残っている。
□
「大人がどんなにがんばっても、ともだちの代わりはできません」
やっぱ、小夜さんの言葉は名言だな。