アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

苔 色

2008年01月09日 | 誕生色
今日、1月9日は、クイズの日 または とんちの日 です。

頓知(とんち)で有名な一休さん(一休宗純)から、
「いっ(1)」「きゅう(9)」の語呂合せです。

「頓知」を辞書で引くと・・・
機に応じてはたらく知恵。機知。
と書いてあります。

たしかに、一休さんは賢くて、一休さんの頓知が出た後は、
それ以上突っ込むことができず、
苦笑いをするような場面になるかと思います。

後味としては、あっさり「負け」を認めたくなるような、
何となくホンワカした気分になるような・・・。
少なくとも、嫌な気持ちには、ならないと思います。

頓知を上手く使えるように、私も、なりたいな。


■1月9日の誕生色 

   苔色 (こけいろ)
     才気煥発、神秘性、創造力、優しさ

 神秘的な雰囲気が漂い、きらめく才知の持ち主で、
 モノを造り出す才能がありそうです。
 また、あたたかな心を持ち、人には優しいのでしょうね。

 苔色。
 渋みのある、くすんだ黄緑色。

 苔の色。
 どのような色を思い浮かべますか?

 断定することはできないように思いますが、
 このような渋みのある、くすんだ黄緑色を指して、
 苔色と言うと、納得できますね。

 日本人の苔に対するイメージは、
 他の国とは、やや異なるようにも思います。

 通称「苔寺」と呼ばれている、京都の西芳寺には、
 約120種の苔が、境内を覆っているのだとか。

 あの緑のじゅうたんを敷きつめたような光景は、
 とっても魅力的。

 古くから、日本人は、苔に一目置いているように思います。
 「君が代」にも歌われていますしね。

 もともと、英語の モスグリーン とは、
 やや違う色目だったようです。

 ところが最近では、苔色とモスグリーンが、
 ほぼ同じ色になってきているようなのです。

 苔に感じる、日本人独特のもの。
 これからも、大切にしていきたいですね。

■1月9日の誕生花 
花の名前 主な花言葉
シンビジウム / シンビジューム 気取りのない心
アブチロン 尊敬
スミレ (黄) 牧歌的な喜び
スミレ 真実の愛
ハコベ 追想
ヒトリシズカ 隠された美
クリサンセマム・ノースポール 誠実
カンノンチク スマートな淑女
カンツバキ 謙譲
早咲きグラジオラス 念には念を入れて
デージー 無邪気

「こどもの情景」のヒミツ

2008年01月09日 | ピアノ全般
シューマン作曲「こどもの情景」。
13曲からなる小品集。
タイトルは、シューマン自身がつけました。

それぞれの小品には、
ひとつずつタイトルがついています。
やはり、シューマン自身がつけたものです。

ただ、日本語訳には違いもあるようです。

全音楽譜出版社の
『シューマン・子供の情景 OP.15 演奏の手引き』
という本があります。

1冊まるごと、非常に興味深いです。
その中から、ひとつだけ。
かいつまんでお伝えしますね。

「こどもの情景」第1番目の曲。

私の持っている楽譜では「異国から」というタイトル。
他では、「知らない国々」、「見知らぬ国から」など。

この曲冒頭のモチーフである「B・G・F#・E・D」は、
1ページという短い作品の中で、12回も繰り返されます。
(6回×リピート)

どうして、12回も出てくるのか?

それは、この5つの音が、「こどもの情景」全曲にわたる
基本のモチーフだから。

そして、この第1番目の曲に出てくる、3つのモチーフ。

 ① 基本のモチーフ
    上行する6度音程を伴う B・G・F#・E・D
 ② 第2のモチーフ
    9小節目から12小節目の、ジグザグの動き
 ③ 第3のモチーフ
    上行する音階

それから、2小節目や4小節目のような、
付点のリズムを伴って下降する音階。

「こどもの情景」全曲に出てくる、ほとんどすべての音は、
これら 3つのモチーフ付点のリズム のいずれかに
関連しているのだそうです。

第2と第3のモチーフも、基本のモチーフの変化形なので、
すべては、基本のモチーフに基づいているのですね。



この曲集の第1番目の曲が、
こんなにも意味深な曲だったなんて!!

この第1番目の曲を、
「繰り返しが多くて、つまらない曲・・・」
などとして、サッと通り過ぎてしまったとしたら。

この曲集の面白さを、味わうことなく、
全曲を通り過ぎてしまうことになりかねませんね。

「知らない国々」というのは、もしかしたら、
ここから展開される、シューマン・ワールドへのいざない
なのかもしれません。