アンダンテ ~私の歩幅で~

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オリエンタルブルー

2008年08月08日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

オリエンタルブルー (Oriental blue) です。

オリエンタルブルー。
直訳すると、「東洋の青」でしょうか。

18~19世紀。
中国の、濃い紫みの青い色の青絵磁器は、
チャイニーズブルーなどと呼ばれることに。

東洋だけでなく世界的にも、
中国は陶磁器の先進国でした。

ヨーロッパでは、オランダのデルフトという土地で、
初めて青絵の陶磁器製造に成功し、この焼き物の青が、
デルフトブルーと呼ばれるようになりました。

チャイニーズブルーやデルフトブルーなどを、
すべて総括した色名が、オリエンタルブルーなのだそうです。

磁器の染め付けには、呉須と呼ばれる顔料が使われています。

天然では、黒褐色の粘土として産出されます。
中国原産のこの粘土は「呉須土」と呼ばれ、
主成分は、酸化コバルトのほか、鉄やマンガンなど。

オリエンタルという言葉に、私は、何故か、
ロマンを感じてしまいます。

昔々のその昔から、地中で鉱物が混ざり合い。
採取された呉須土で染め付けされた青絵の陶磁器。

オリエンタルブルー。
その色の深さは、時の長さなのかもしれません。


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