アンダンテ ~私の歩幅で~

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ヒアシンス

2008年07月16日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

ヒアシンス (hyacinth) です。

くすんだ紫みの青い色。

この色名は、20世紀に入ってから、
使われるようになりました。

19世紀後半から、化学染料が発達してきて、
多くの色が自由に作られるようになった頃に
できた色のようです。

しかしながら、それより前の14世紀頃には、
ヒアシンスブルーと、ヒアシンスヴァイオレットという
色名も使われていたらしい。

18世紀には、ヒアシンスレッドという色名も。

どの色も、くすんだ色みです。

ヒアシンスは、花のヒアシンスから。
そして、花の名前は、ギリシャ神話のヒアキントスから。

太陽神アポロンに愛されたヒアキントス。
嫉妬した西風の神ゼピュロスが起こした風で、
アポロンが投げた円盤が、ヒアキントスの額を直撃。

このときに流れた大量の血から、
ヒアシンスの花が生まれたとされています。

花のヒアシンス。
和名は「風信子(ふうしんし)」。
「飛信子」とも書くのですね。

「風信」は、風の便りのこと。

ややくすんだ色みが、少しばかりの寂しさを
感じさせてくれるような。

風に便りを託したいのか。
風の便りを待ちわびているのか。

色のヒアシンスには、
切なさも、感じられるような気がします。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ヒアシンス (めるめる)
2008-07-16 17:46:03
「ア」なんよね「ヤ」ではなくて。
なんとなく発音だけで、涼しい感じがしてくる花やと思うわ。
水栽培も出来るし、そのイメージからかな?

色の名前にも使われてるとはね~。
ギリシャ神話を聞いたら、今度は台風なみの西風が吹いたら、思い出すかもしれんわぁ。
和名も神話から来てるのかな?
なんか意味深だよね~。
返信する
麻由子から (→めるめるさんへ)
2008-07-16 23:41:45
めるめるさん へ

私が持っている色名事典には「ヒアシンス」と書いてあるので。
誕生花では「ヒヤシンス」と表記しておりますが。。
ホンマ、暑い季節には「ヒヤシンス」の方が、ええね~

風信子は、当て字らしいのですが、
「風」という文字は、神話からかもしれませんね。
このような和名。。。キレイだな~って思います。
返信する

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