村爺のなんでもいいべ

南相馬市の馬事公苑を中心に活動しているディスクゴルフの話題や南相馬の出来事や思いついたことを書いていきます。

ひまわりプロジェクトは残念か

2012年07月26日 19時38分12秒 | 南相馬の話題

南相馬市は昨年の震災後に発生した東電第一原発事故の影響で稲の作付が現在も見送られている。稲作農家も2年間作付ができなかったことですっかりやる気を失っている。「もう米なんか作ったってしょうがねーべ」それがみんなの気持ちです。

そんなやる気を失ってしまった被災農家の復興意欲を高めること。そして、通常であれば相馬野馬追の行列が、相馬太田神社より暑い日差しの中、青々とした田園地帯の中を威風堂々と出陣していくのですが、荒れ果てた田園地帯では祭りも盛り上がらないのではないかと言うことで、地元の団体が「相馬野馬追の里 おひさまプロジェクト」実行委員会を立ち上げ、相馬太田神社を中心とした前後約1km、20ヘクタールにひまわりの種を蒔きひまわり街道を作る「ひまわりプロジェクト」を5月から実施してきました。

相馬野馬追は昨年規模を縮小して実施され、南相馬市を会場とするメインの騎馬行列、甲冑競馬、神旗争奪戦の行事は実施されませんでした。今年は昨年の分も盛り上げようと、震災前の規模で開催されます。騎馬も通常だと約500騎の出場がありますが、今年はそれよりは少ないが400数騎の騎馬の出場があるそうです。

その相馬野馬追祭がいよいよ明後日に迫ってきました。

メイン会場である雲雀ヶ原祭場地も除染が終了し準備が整っています。後は祭りを待つのみの状態でした。

そして、今日、相馬野馬追祭を待っていたように東北地方の梅雨明けが発表されました。相馬野馬追祭には二度と行きたくないと言うくらい暑い中での開催があっているんでしょうね。明日からは本当に暑くなりそうです。

じゃあ「ひまわりプロジェクト」はどうなったの?

残念ながら今年の梅雨は寒かった!! そして、種まき時期に雨が降り続いたために発芽状態が悪かった。ひまわりは水分を嫌うので水はけを良くしなければならないが、本来、水はけの悪い水田ではやはり難しいですね。そして、あの低温ですからいくら水はけをよくしようと頑張っても元気に育ってはくれませんでした。

先に見える小高い森の中にある相馬太田神社からこの街道を通って多くの騎馬武者がお神輿と一緒に行列を組み出陣していきます。本当はこの道路の両脇の田んぼ一面にひまわりが咲くはずでした。非常に残念なことですが、ひまわりは水はけがよく早期に種を蒔くことができたところだけが咲いているだけです。

でも、すべてが失敗に終わったわけではありません。この街道を抜けて旧国道に抜けるあたりには一面にひまわりの花が咲きました。わずかな面積ですが、それだけでも一応の目的は達成したのではないでしょうか。騎馬武者達もその花を見て元気に出陣して行ってくれるでしょう。

22日にひまわりプロジェクトの最後のボランティア作業が実施されました。私はみちのくクラシックスで手伝うことができませんでしたが、やはりみんな落胆していたそうです。これまで頑張って手入れをしてきたのに残念かもしれませんが、みんなで何かに取り組む姿が忘れてしまった稲作農家のやる気を思い出させてくれるのを願いたいです。

相馬野馬追祭には間に合わなかった田んぼでも、明日からの気温ですくすく育ちきっと花開いてくれるでしょう。毎日ひまわりに囲まれて笑顔で明るい気持ちになれればいいですね。

われわれ地域の復興は待っていたのでは復興していかないと思います。何かに取り組んで少しでも活動を繰り返していけば、震災前の当たり前の生活が戻ってくるかもしれません。

少しでも体を動かし頑張りましょう!!