村爺のなんでもいいべ

南相馬市の馬事公苑を中心に活動しているディスクゴルフの話題や南相馬の出来事や思いついたことを書いていきます。

南相馬市博物館

2013年01月27日 11時00分29秒 | 南相馬の話題

昨日は東ヶ丘公園の様子を見に立ち寄ったついでに「南相馬市博物館」の見学をしてきました。博物館ができてから3回目の見学になります。

博物館の入口付近には今は亡き「原町無線塔」の頭部が展示されています。

「原町無線塔」は1921年に建設された鉄筋コンクリート製の高さ200mの電波塔でしたが、老朽化により1982年に解体されてしまいました。1923年に関東大震災が発生した際に、第一報を無線で世界中に打電したことで知られています。原町に帰ってくると遠くから無線塔が見え故郷が近づいてきたのを実感した物でしたね。長らく原町のシンボルとして親しまれてきましたが、コンクリート壁の崩落などが続いたため取り壊しになったんですね。毎日短くなっていく無線塔を眺めていたのを覚えています。

博物館ではちょうどその日から「ふるさと小高」の特別展が開催しれていました。小高区は震災による地震・津波に加えて、原発事故により昨年4月まで「警戒区域」に指定され、警戒区域解除後も居住の許可がされておらず未だに故郷への帰還は実現していません。

そのような状況から小高の自然や歴史・文化を振り返り、小高区の皆さんにあらためて故郷の誇りや源を再発見していただきたいと開催したそうです。

 博物館の入口を入り受付で入場料を支払いこの通路を奥に進むと展示室とシアタールームがあります。途中には懐かしの「スバル360」が展示されています。俺が高校生のころまで乗っている人がいたような気がするな。

ちょうどシアターで南相馬市の紹介映画が上演されると言うことでまず映画を見ることにしました。以前見たのはフライングディスク競技のワールドディスタンスが雲雀が原で開催されたときに、アメリカと台湾の選手を案内したときですので英語版でした。

今回の映画は平成21年から撮影を開始し、当初は平成23年4月から上映開始予定だったものだそうです。上映直前に南相馬市は震災と原発事故により大きく変わってしまいました。皮肉にもこの映画は震災前の姿を伝える記録映画的なものになったそうです。

ようこそ南相馬へ 悠久の風吹くまち

震災前の南相馬の自然や歴史、人々の営みが映し出されていました。今はもう見ることのできない貴重な映像が20分の中にぎっちり詰まってますね。なぜか懐かしく思い見とれてしまいました。もう一度見てみたいですね。

展示室の入口には「相馬野馬追い」の神旗争奪戦の様子がジオラマで再現されています。(ここまでは写真OKだそうです。)

館内の展示室の撮影は禁止「撮影禁止ということはどこにもありませんが」されているようなのでネットから拾ったものを使います。

常設展示室の広さはあまり広いものではありませんが、原始・古代から現代までの南相馬市の様子を伝えています。相馬野馬追についての展示物も豊富ですね。現代近くのものは懐かしく見とれてしまいました。南相馬市の歴史についてもわからないことばかりですのでいろいろと勉強させられますね。

「ふるさと小高」の特別展は常設展示物とあまり差がないので、映像で見た方がインパクトがありましたね。ただ津波で壊滅状態の村上地区に伝わる「村上の田植え踊り」は、復活に向けた関係者の努力が伝わってきました。

日曜日の午後からいつも行っている東ヶ丘公園内にある「南相馬市博物館」。近くにあって遠い存在でしたが、南相馬の魅力を再発見するのに忘れそうになった時に訪れるのはいいと思いますね。

「悠久の風吹くまち」は懐かしい南相馬の姿を見ることができるのでお勧めです。ぜひ鑑賞してください。