
大和民俗公園に移築された古民家(画像クリックで拡大)
小学生低学年の頃、家にはカマドがあった。
風呂もトイレも別棟にあり冬の夜は寒く怖かった。
冬の夜、猫は寒さを凌ぐためカマドの中に入り灰の上で寝ていた。
時々、毛を焦がしていたが、今、思えば危険なことだった。

移築古民家のカマド(画像クリックで拡大)
時が経ち家は現代風に建て直し小奇麗で便利になった。
合理的で能率的で便利だと満足していたが歳と共に何か味気なく思うようになった。
じんわりと沁み出るような「味」がない。
「家」にまつわる記憶が生まれそうにない。
無いものねだりと思うがやはり味気なく淋しくなる。