青森県津軽りんご通販(ヤマサンりんご園)-ブログ

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苗木作り

2020-04-06 22:35:25 | Weblog

今日は雨が降ったり止んだりの変わりやすい天気で、畑仕事は休んで、丸葉台の苗木作りをする。苗木作りと言っても、丸葉の台木はりんごの樹の根元に生えているヒコバエを利用して作ります。先ずは台木採取です。

樹によってヒコバエが有る樹と無い樹がありますが、良く育っている台木を採取する。

結構、細かい根が付いて、太いものがある。以前はこのヒコバエは、夏に抜いて捨てていたものだが、何年か前に抜いて捨てるものに根が付いていて、これを捨てるのが勿体ないと思えて、利用するということを考えました。本当に、「見方を替えれば、味方になる・・・。」

台木の丸葉のヒコバエですが、根の状態が良いものを選抜する。結構良い状態のものを選ぶ。

直径1~2cmの太さの台木で、40~50cm位の長さに切る。

さて、接ぎ木する穂木ですが、ただ接ぎ木するのは面白くない・・・。果台枝を使う。果台枝とはりんごが成った脇から出た枝で、節があり、養分の流れが淀んで素質の良い枝が出やすいのが利点である。

この枝のこの部分を利用して、苗木を作る。

このように穂木を接ぎ木のナイフでカットする。

このように台木に切り目を入れて、穂木を挿して、ビニールテープで固定をする。接ぎ木の鉄則は「穂木と台木の皮(形成層)を合せて接ぎ木したら動かさない、乾かさない。」です。この条件で活着する。

あとはこのテープを巻いて乾燥を防ぐ。

こんな感じで、切り口と穂木の部分を塞いでしまう。このテープの材質はパラフィンで、引き伸ばして巻き付けるので芽が出るときに破って出てくれるので、管理が入らない。

これで、出来上がりです。台木の長さを長めにして、穂木は果台枝を使って、わい化の効果が期待できて、早くりんごが成る。このやり方での苗木作りは本数はあまり出来ませんが、少しずつ植え替えていくには良いと思う。なんといっても、台木は自分の園地で調達できるし、穂木も、自分の園地で良い系統をセレクトできるというのがメリットだ。まあ、これは種苗業者には難しいと思う。りんご作りの皆さん是非とも挑戦してみて下さい。

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大苗の移植

2020-04-04 20:36:35 | Weblog

4月に入り、春めいてきました。りんごの蕾も結構膨らんで、薄緑になってきました。りんご園では伐採、抜根の跡に4~5年の大苗を植えています。

先ず、堆肥を積み込む。この堆肥は稲藁を積んで、家から出る生ゴミを入れて腐らせたもので、2年放置しました。

完熟で、殆ど土になっている状態で、ミミズが多い。

カブトムシの幼虫がかなり出てきます。この、カブトムシの幼虫が居るお陰で藁を食べて、その糞が良質の堆肥になると確信しています。この幼虫は特に小学校の男の子が居るうちにあげています。育てて成虫のカブトムシとご対面してもらいたいものです。育てる楽しさと命の大切さを知ってもらいたいものです。

ユンボで伐採、抜根して、その後に深く大きめの穴を掘ってもらい、そこに大量の堆肥や土壌改良材を投入。殆ど紋羽病という根が腐る病気に感染している樹を抜いた跡地で、そこにそのまま植えると菌が居座っていて、また感染して枯死する。そこで、完熟した堆肥を大量に入れて土壌改良材を入れて紋羽病菌の侵入をガードしています。ちょっと体力がいりますが ・・・。

移植する樹です。この樹は4年の樹で、自分で作った苗木です。りんごの樹の根元から出るヒコバエを台木に利用して、太いものに40~50cmの高い位置に接ぎ木して作っておいて、空いた場所に仮植えしておいたものです。ヒコバエを利用する利点は台木を買わなくても良く、肥培管理が入らなくて、手間を省けて、しかも、太く丈夫な台木を選べるという事だ。自分の畑で、紋羽に感染していなく、自分の園地に合った着色系統をセレクト出来る。作り方はそのうち投稿します。

堀上げてみると細かい根が多い良い状態の苗木です。

折角植えるのだから土を良い状態にして植えています。

土を踏み固めて完了です。これで、病気に負けない丈夫な樹に育って、活躍してくれる我家のルーキーです。美味しいりんごを稔らせてくれることと思います。

 

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