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Clostridium difficile 感染症

2016-09-26 | 勉強会

今回はClostridium difficile感染症についてみていきましょう。


まず、リスク別抗菌薬一覧を表1に示す。
 
表1:Clostridium difficile感染症のリスク別抗菌薬一覧
高リスク
低リスク
ニューキノロン アミノグリコシド
クリンダマイシン テトラサイクリン
広域ペニシリン メトロニダゾール
広域セファロスポリン バンコマイシン
 


Clostridium difficile感染症を疑う状況を表2に示す。
 
表2:Clostridium difficile感染症を疑う状況

下痢またはイレウス
腹痛
発熱
白血球上昇
抗菌薬投与歴(3か月前~72時間前)
 
 
診断は通常、便中トキシン検査。
 

治療では、要因となる抗菌薬をなるべく中止して、軽症~中等症にはMETRO500mg1日3回経口、重症にはVCM125mg1 日4回経口投与で行う。


重症例の定義は、末梢血白血球>15000/mm(3)または血清クレアチニンがベースラインから1 .5倍以上上昇したとき。


イレウスやショック、 中毒性巨大結腸症toxic megacolonなどの重篤な合併症があるときには、保険適応を確認のうえで、VCM500mg1日4回経口投与または経管を考慮する。

 

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