壊死性筋膜炎ともいいます。
皮下組織および浅層筋膜の急性細菌性炎症。
40歳以上の中高年に多いです。
四肢や陰部に好発します。
限局性の発赤腫脹から始まり急速に進行します。
1〜3日のうちに紫斑、水疱、潰瘍を生じます。
進行とともに患部の知覚が低下します。
辺縁は肉眼的に正常でもその皮下組織では病変が進行しています。
高熱、筋肉痛、ショック症状から多臓器不全へ急速に進展する恐れがあります。
このように極めて強い全身症状が特徴です。
診断は、臨床所見と経過以外に病変の深達度や範囲、ガス貯留の有無を調べるため、CTやMRIなどの画像診断も用いるが、100%感度ではないので、臨床的に疑いが強いときには皮膚切開してフィンガー試験(finger test)を行うこと。
これは壊死で軟部組織がグジャグジャになっているために、皮下に挿入した指がすーっと入っていく所見です。
原因菌では、A群β溶血性連鎖球菌、嫌気性菌などがあります。
混合感染の割合も多いです。
治療では、敗血症管理を行い、適切な抗菌薬を迅速投与し、ただちにデブリードマンを行う必要があります。
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