みなさん、こんにちは。
(問題3正解)2
(解説)
1)胃液内のK濃度はそれほどは高くないので胃液の喪失が直接に低K血症をきたすわけではない。
一方で、腸液中のK濃度は高いので頻回の下痢で直接に低K血症をきたすことはありうる。
2)頻回の嘔吐は脱水をきたし、アルドステロン分泌が刺激され、Naの再吸収とH+とK+の尿への分泌が増加する。
加えて、頻回の嘔吐は酸(HCl)の喪失により代謝性アルカローシスとなり、尿細管におけるH+の分泌は低下するの で、Kの尿への分泌が増加する。
3)腎尿細管性アシドーシスI型ではAG非開大型の代謝性アシドーシスとなる。
4)腎尿細管性アシドーシスIV型では高K血症となる。
(その後の経過)
Kの持続補充、インスリン持続投与、生理食塩水投与などDKAに対する治療を行った。
入院後、上部消化管内視鏡を施行、嘔吐の原因として、幽門狭窄を伴う活動性胃潰瘍を確認した。
本ケースのように、頻回の嘔吐を伴うDKAでは著名な代謝性アルカローシスも合併するため、pHがアルカレーミアを呈することがある。
消化性潰瘍がない場合でもDKAでは嘔吐をきたすケースがあるので、注意を要する。
(take home message)
DKAであっても頻回嘔吐でアルカレーミアを呈することあり。
酸塩基平衡異常を疑うケースではかならずAGと補正HCO3を算出する。
酸塩基平衡異常は複数存在することあり。
公園でみつけたネコ
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