陋巷にさまよう (野を拓く 第2部)

プアなわが道とこの世を嗤笑するブログ

白馬は馬に非ず

2009-10-26 08:56:30 | Weblog
先週、連続で社内の勉強会をした。
テーマは、2010年4月施行の改定労働基準法。

【蛇足】 改定する法律を、役所はいつも「改正」という。
ジブンたちがやることは「常に正しい」+今回の改定も「正しい」ということ。
アタマを冷やしてこの100年をふりかえってみろ、と言いたいね。
100年どころか数年でも良い。
逆に、国民は、常に「改悪●●法」と呼ぶようにしてはどうであろう?

それはともかく、その一に、「月60時間超の時間外労働の賃金割増率は50%以上」がある。
その60時間超のカウントは、法定休日(日曜日など)の労働は全て対象外(8時間を超えた部分も)。

その理由は、
労働基準法上、法定休日の労働は、労働時間の全てが「休日労働」であり、
8時間を超えて働いても「時間外労働」にはならない定めになっているため、とのこと。

まあ、「取り決めの基準をどこに置くか」だから、そう決めましたで良いのだが、
「休日に時間外の概念はないから」というリクツは、そもそもが不可解。
結果、60時間超えの場合は、金曜日や土曜日の時間外労働の割増率(50%)が、
日曜日の割増率(35%)より高くなる。
つまり、60時間超えの場合、金曜日や土曜日の残業を禁止し、日曜出勤をさせた方がコストは安くなる、
ということ。
ふ~ん。
これもワーク・ライフ・バランスの一つでありましょうなぁ。

まさに教条的。
加えて、その取り決めに疑義を唱える者はあまりいない。
念のためネットで調べると、法律の専門家のサイトでも上の様に解説してある。
「法律でそうなっているからそうなのだ」と。
それどまりではホントウの専門家といえるでありましょうかのう。

連想すること-

いわく、白馬非馬説。
「白とは色の概念であり、馬とは形の概念である。
この二つの概念は異なる。
白馬は、この二つが結びついた複合概念であり、純粋な形概念ではない。
故に、白馬は馬ではない」
これと同じ。

同じく、バカの見本としてよく言われることだが、
「自衛隊は軍隊ではない」
何故か? → 日本は憲法で戦力を持たないこととなっている。
憲法に違反するものは、日本では存在してはならない。
従って、現に存する自衛隊は軍隊ではなく、憲法に違反していない。

数年前には小泉発言がありましたなあ。
自衛隊のイラク派兵問題で。
憲法で、自衛隊は武力行使が禁止されている。
従って、戦闘地域には派兵できない。
イラクのどこへ派兵するのか?
→ 小泉曰く「自衛隊の行くところが非戦闘地域である」

あいた口がふさがらないとは、このことでしたなぁ。
昔からこういうのは詭弁といいますぞ。
コメント
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