芝チェは一言で言うと、やりたい放題でした。
笑いそうになるぐらい超ドラゴンボイス。
一幕では「音響さん、マイク絞ってもいいよー。」
と思うぐらいでした。
さすがに昔に比べると
声が伸び切らないところもあるけど、
低音は良く響いている。
台詞的なところが増えたけど
声が出ない誤魔化しじゃなく、ノリだね。
マガルディ公演のバーテンダーでは
コップに注いだ酒を飲んでました。
売り物を!
「飛躍に向かって」の脚上げは低め弱め。
後ろのダンサーにはかないませーん。
「金は出て行く」で手拍子は無し、
間奏で「エヴァッ!」の叫びと、こぶし振り上げあり。
カテコのチェ締めは無し。
谷原さんはまだまだ若手。新人公演的。
歌声の張り方が一本調子。
音のニュアンスの繊細さをぶっ飛ばしてる。
歌声は大きいけど高音がキツめ。
歌い方もディズニープリンスだなあ。
綺麗すぎてパンチが足りない。
開けたばかりだからこんなものかな。
真ん中オーラも足りなめ。
演説の「人民のものー!」があまりにも子供っぽくて
迫力が無かったなあ。
あそこだけでもなんとかならないかな。
なんかもう「そっちだけズルい~~。プンプン!」
みたいな「女の子の大声」レベルなんだよなー。
(ついでに言うとあの白いドレス、
腕まわりがいかにもゴムなのはどうかと毎回思うよ。)
カリスマ性が無いので、病気になったあとの、
なにもかも失うところの方はわりと良かったけど、
うーん、比べても仕方がないけど、
野村さんのような執着(執念)は無かったなあ。
谷原さんのエビータは若すぎるので、。
いきがってる若い子を
対岸で眺めているような芝チェだった。
これはこれでありかもしれないけど、
エバとの勝負がないチェは少し、
物足りない、ではないけど、寂しいな。
エビータの芝居が浅く、カリスマ性が無く、
アンサンブル筆頭ぐらいの存在感なので、
相対的にチェが主役のように感じられました。
違うんだよなー。
チェはエビータの影であって。
ルキーニほどの存在感があっては本当はダメなんだよう。
エバ役がいないとできない演目で、
いまようやっとこのレベルのエバなのかあ、と。
仕方がないけど。
佐野ぴーは、声楽系は声が衰えないんだなあ、としみじみ。
安定した芝居と歌。
病床でエバを気遣うペロンの愛情が深かった。
ミストレスは子供っぽくて良かったな。
マガルディは良い声だけど、
百姓相手に歌うのが似合っているのがいいわ。
コーラスは厚みがあり、群舞のダンスは切れが良い。
歌と踊りのバランスがいい演目だなあ。
この頃の加藤さんの振付はシャープで好きだわ。
群舞の振付はいいんだよねえ。
演出に行かなければ、、、
「虹は行く」のコーラスアレンジが変わったかな?
キヨミチを見る聴くとしては満足だし、
アンサンブルは良かったけど、、、
芝居的には歌声が壊滅的だった野村さんの方が、、、
でも、それはキャリアの差かあ。
2階席ドア近くの席だったんだけど。
ドアが開くと髪の毛がボワっとなるぐらい風が吹きこんで。
なに?ブエノスアイレスの風?
ビエント・デ・ブエノスアイレス、、、。
【配役】
エビータ:谷原志音
チェ:芝 清道
ペロン:佐野正幸
マガルディ:髙橋基史
ミストレス:藤原加奈子
【男性アンサンブル】
成田蔵人
光田健一
石川敦貴
ビョンヒサン
内田 圭
鈴木涼太
髙橋祐樹
伊藤潤一郎
新井 克
伊藤駿佑
河田拓也
宮下友希
二村誠俊
深堀拓也
若山展成
【女性アンサンブル】
渡辺智佳
髙岡育衣
平田愛咲
平田曜子
伊藤瑛里子
町島智子
廣本則子
坂本すみれ
石戸瑶子
榊山玲子
髙田直美
辻 奈々
大石眞由
小林由希子
柴本優澄美