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「ひとり日和」青山七恵・著
人はいつから大人になるんだろう?
そんなことを考えさせられる。
人生は、人それぞれ。
しかし、TVのニュースになるような劇的な出来事を体験する人は稀だ。
多くの人は、毎日を何気なく過ごしている。
歳を重ねてから振り返り、「あの頃、あんなことがあったなぁ」なんて感慨にふけるのだろう。
何気ない日常の時間の中にある「変化」と呼べないような小さな「変化」。
子どもから大人になる瞬間は、そういうところにあると思う。
「ひとり日和」は、20歳の女の子・知寿の1年を綴る。
春夏秋冬の流れの中で、その時々の知寿の心象を描きながら、冬には、春と異なる
知寿の姿を感じさせる。
子どもから大人になる瞬間を上手に捉えた作品だ。