ゆるっと読書

気ままな読書感想文

【向田邦子の陽射し】絶対というものは、ない

2015-08-28 08:26:05 | Weblog





「絶対」というものは、ない。

放送作家・小説家の向田邦子さんは、

妹の和子さんとの会話のなかで、

「絶対」という言葉が出てくると、

「絶対というのは、使わないで」と怒ったそうです。

正しいことを言う人が、正しいことをしているわけではないし、

黙って大人しくしている人が、暴力的な感情を抱えていることもある。

乱暴な態度をとる人が、とても感じやすく、傷ついていたり、

家族には冷たいのに、ペットの犬には優しい人もいる。

人は、絶対にこういう人だ、と言い切れる生き物ではなく、

さまざまな感情を抱えて生きている。

矛盾した行動をとることもある。

向田邦子さんは、そうしたものを鋭くとらえて

脚本や小説を書いていたのかもしれません。

「絶対に、幸せ」はないし、
「絶対に、不幸」もない。

「絶対」というのは、ない。

物事は変化するし、
物事には、自分がまだ気づいていない側面もある

ということだと思います。

「絶対」はない、と分かっているけれど、

あえて、「絶対に、できる」と

口にしてみるのもよいのかもしれません。

目の前にある事実は、不確かでも、

前へ進もうという意識をもてるなら、

それは、確かなものかもしれません。

今日も頑張ろう。

爆笑問題の大田光さんと、
向田邦子さんの妹・和子さんの対談は
『向田邦子の陽射し』に収められています。

向田邦子の陽射し (文春文庫)
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【主体的に動き】結果にコミットするのではなく、自分の行動にコミットする

2015-08-26 08:11:52 | Weblog






自分の望みを、叶えられるのは、自分だけ。

「主体的に動く」という本の中で、

こんな一文に目がとまりました。

望みを叶えるためには、自分自身が動かなくては始まらない。

当たり前のことで、誰もが皆、よく分かっていることだと思います。

でも、主体的に動けない時も、ありますよね。

本書は、

主体的に動けない時、

どんなふうに思考を変化させて、主体的に動けるようにしていくか。

整理していく方法を解説しています。

この本から、

私がやってみようと思ったことを、一つご紹介します。

それは、

失敗したり、うまくいかなかった時、

「どうして、うまくいかなかったか?」について

『考えない』ということです。


私の場合、

「なぜ?」「どうして?」と原因を追求して、

思い当たることが出てきても、

その原因が複雑だったり、

すぐには改善できないことだったりすることが多いです。

「原因」を見つけたとしても、

「難しい」「無理だ」という壁にぶつかるので、

そうなりそうになったら、

とりあえず、そちらの方向へ「考えない」。

いったん、思考停止です。

それよりも、

望ましい方向に進むために、

自分が、「他にできることはないか?」と考える。

思考のベクトルを変えてみます。

どんな状況でも、

自分ができることを探して、自分で行動する。

すぐにうまくいくかどうかは分かりませんが、

とりあえず、行動すると、突破口がみえてくる気がします。

冒頭にあげた

自分の望みを叶えられるのは、自分だけ。

という言葉のポイントは、「自分」ですね。

望みが叶うという「結果」よりも、

自分で選び、

自分が決めて、

自分が責任を持って、行動する。

そこに、人としての喜びがあるように思います。

「結果」にコミットするのではなく、

結果を目指す「自分」にコミットする。

結果を目指して、「自分がどう行動するか」にコミットしたいと思います。

■読んでみたい方は、
主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント
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【百歳の力】私の前に、道はない

2015-08-17 07:52:15 | Weblog



僕の前に道はない

僕の後ろに道は出来る

高村光太郎の「道程」の詩を、心に思い浮かべて生きてきた。

私の前に道はない。

誰かが歩いた道を私は歩いているんじゃない。

先人のやったことをなぞっていない。

でも、生きるってそういうことです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
篠田桃紅さんの著書「百歳の力」の冒頭にある一節です。
1913年生まれの美術家。

言葉、力強いです。

人間の芯のようなところは、強くありたいですね。
ぶらずにいきたいです。

今日も元気に。

読んでみたい方は、下記をクリック
百歳の力 (集英社新書)
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【成りあがり】熱く、生きていたい

2015-08-12 00:06:41 | Weblog



何がほしいんだ。

何が言いたいんだ。

それを、いつもはっきりさせたいんだ。

十の力を持っていたら、

九までは、塾だ、受験だ、ちょうちんだでいいよ。

でも一ぐらいは、残りの一ぐらいは、

一攫千金じゃないけど、「やってやる!」って感覚を持ちたいね。

オレ、本気でそう思ってる。

成りあがり。

大好きだね、この言葉。

素晴らしいじゃないか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

矢沢永吉さん激論集「成りあがり」。

冒頭に書かれている言葉です。

初版が昭和55年の本ですが、

知人の編集者さんから「面白いですよ」と言われて、

初めて、手に取りました。

カリスマ的な存在の「永ちゃん」

ご自身の育った環境や、背景を交えながら、

自分の思いを語った本が「成りあがり」です。

迫力のある本でした。

冒頭の言葉に惹きつけられたのは、

矢沢永吉さんの言葉が、

心の底から、偽りなく語られたものだと

感じられるからだと思います。

幼い時に父親を亡くし、

母親と別れて、両親がいなかったこと。

いつもお腹をすかせていたこと。

そうした中でも、腐らないことを選んだこと。

満たされない欲求を抱えていることや、どろどろ汚い感情もあるということ。

そういうことを正直に話したうえで、

「オレは、やるぜ。お前も、やれよ」

という姿勢に、ファンは胸が熱くなるのだと思います。

骨身を削るようにして出された言葉には、力がありますね。

そういう言葉をひっぱりだした取材者も、プロなのだと思いました。

「永ちゃん」みたいには、とてもなれませんが、

今日も、熱く、生きていたい。

■読みたい方は、下記をクリック
成りあがり How to be BIG―矢沢永吉激論集 (角川文庫)


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