![]() |
キャリアポルノは人生の無駄だ (朝日新書) |
クリエーター情報なし | |
朝日新聞出版 |
私は、私
あなたは、あなた
成功者は、成功者と自覚する。
谷本真由美さんの著書「キャリアポルノは人生の無駄だ」(朝日新書) の中に、こんな指摘がありました。
「キャリアポルノ」とは、いわゆる自己啓発書のこと。
「1ケ月で1億円稼ぐ方法」 「3分間で自分を変える方法」 「相手を思うように操るテクニック」 というようなタイトルがつけられていて、
書店のビジネス書のコーナーにズラリと並んでいる書籍のことです。
谷本さんによると、こうした自己啓発書はポルノのようなもの。
本に書かれているノウハウを読んだり、見たり、眺めたりしていると、 同じように実践すれば成功者になれるような気がしてくる。
実際に成功者になれるわけではないのですが、 読むと高揚感が得られるので、似たような本を手に取ってしまい、
癖(中毒) になるそうです。
「キャリアポルノ」中毒に陥らないようにする秘訣として挙げられているのが、 「私は、私」と自覚することです。
収入とか、職場での役職とか、社会的な地位とか、 他人と比べて、自分のほうが上だとか下だとか思うこと。
私自身、そういうことが頭に浮かぶ瞬間がまったくないとは 言い切れません。
一生懸命、やっているのになぁ…。 がんばっているのになぁ…。 などと思ってしまうこともあります。
でも、そういうときは立ち止まって 「本当に求めているもの、手に入れたいものって、何だっけ?」 と自分自身に聞いてみます。
そうすると、 他人の評価を気にしていたり、 比べなくてもよいことで他人と自分を比べていたことに気がつき、
「アホなこと考えてたわ」って、思います。
億万長者になれた人が「成功者」とは限らない。
自分が、自分の存在価値を認めて、 迷ったり、悩んだりしながらも、
「私は、私」 「私の暮らし、私の生き方はこれでいい」と考えられる人が 本当の「成功者」かもしれません。