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大人の流儀 |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
「大人の仕事とは、なんぞや」
伊集院静さんの著書「大人の流儀」に収録されているエッセイに、こんなタイトルのものがありました。
作家は個人の仕事ですが、伊集院さんのお父様は事業をされていたとのこと。
お父様から言われた事も交えて、仕事について、次のように書かれています。
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企業は十年、二十年の単位で計るものではない。
五十年でようやくといっても過言ではなかろう。
それほど大きな集合体だ。
ただ金を儲ける目的なら企業とは呼べない。
企業の素晴らしい点はそこで働く人々の人生をも背負っていることだ。
当然、人々には家族があり、そこには未来が(子供たちのことと考えてもらっていい)かがやいている。
それらのものをすべて抱え、なおかつ企業は社会を豊かにし、人々に何らかの貢献をしていかなくてはならない。
若い人たちは給与で企業を判断するが、己の判断を預け、そこで懸命に働くことが人間形成につながるかということこそが肝心なのだ。
私の父は、私が後半生を作家として生きたいと話すと、
―― つまらぬことを、独り仕事が…。
と嘆いた。
父は事業をやり遂げ、社員とともに働き、成長することが大人の男の仕事であると信じていた。
この頃、つくづく父の考えが正しいと思える。
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最近の若い人は、「やりがい」を求めて就職を探しているとも聞きますので、
「給与で企業を判断する」というのは、当てはまらないかもしれません。
大きな組織でなくても、同僚や仲間と「ともに働き」、「成長していく」ことって、とてもいいなぁ。と思います。
少しずつでも実現できたら、素敵ですね。
「ともに働き」「成長していく」ことに、先頭に立って取り組めるのが、
「リーダー」とか「経営者」とか呼ばれる人になるのかな?。
伊集院センセイは、「男の仕事」といわれていますが、
女性も頑張っていますよね。
私も、ほそぼそとですが、頑張っています(^_-)-☆。