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【燃えよ剣】喧嘩師の生涯~暦女のご推薦
歴史好きの女性を「歴女(れきじょ)」というそうだ。
昨年、東京都内・お台場を歴史を勉強しながら散策する会に参加した。
その会には、「暦女」と呼ぶのにふさわしい人たちが何人か参加しており、司馬遼太郎など著名な作家の歴史小説のタイトルを挙げて、「あの作品が好き」「この作品が好き」と盛り上がっていた。
私は、お台場までフェリーに乗っていくことを楽しみにしていた人。歴史は嫌いではないが、歴史上の登場人物に特に惹かれる人物はいない。歴史小説もあまり読んだことがなかった。
しかし、暦女たちが歴史小説をとても楽しそうに語っていたのを聞いているうち、「私も、何かひとつ、読んでみよう」と思った。
暦女より、「お勧め」していただいたのが、司馬遼太郎の「燃えよ剣」。
新選組・土方歳三を主人公とした作品だ。
「燃えよ剣」の展開が面白くなるのは、新選組が京都で勢いを増し、それがピークに達した後だ。
徳川幕府から明治政府へ、時代が大きく変わるとき。時代の変化を感じつつも、「喧嘩師」として生きた土方歳三を描いている。
政治の実権や身分や地位はどうでもよく、ただ、「喧嘩があれば、必ず勝つ」ことだけを心に置いて生きる姿には、「カッコイイ」と憧れるファンがいるのが分かる気がした。