福岡、本日概ね晴れ。時折雲が多くなりますが、雨の降る気配はありません。
暑さがやっと落ち着いたようで、本日の予報は30℃でしたが、そこまでは上がっていないようですし、風が入って気持ちのいい一日を過ごしています。
さて、ずっと前から計画していた天草旅行に9月21日土曜日と9月22日日曜日を使って行って来ました。
天草には世界文化遺産『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の構成資産の一つがあります。
この世界文化遺産は、長崎県、熊本県にまたがって12の構成資産があり、そのうち11が長崎県にあり、天草の﨑津集落が熊本県の構成資産です(パンフレットを参考にしてます)。
しかし、私たち夫婦が天草と言えば、世界文化遺産登録よりも、新鮮なお魚が美味しく食べられる場所。
今回もどちらかと言えば、その美味しい魚介類をお目当ての旅でした。
とはいえ「ああ、おいしかったね~。よかったね~。」ではあまりに味気ない。
せっかくの場所を訪ねるならと、島原の乱を題材にした小説とか、長崎、天草のキリシタン弾圧の歴史とか、少しだけ本を読み、予習をいたしました。
その中で強く印象に残ったのは、遠藤周作氏の『切支丹の里』。
遠藤氏が名作『沈黙』を書いた背景を語った紀行集ですが、長崎への旅をきっかけに、殉教できずに生き続けなければならなかった人がどのように生きたかに関心を持った。
殉教した人ではなく、生き続けた人を書きたいと何度も長崎を訪ねた遠藤氏の作家としての執念のようなものが感じられ、圧倒されました。
また、他のどの本でも、厳しい弾圧があっても信仰を捨てなかった人々の生活がいかに過酷だったかが想像されて、胸が痛くなりました。
といっても1泊2日の夫婦旅は単なる観光旅行。
資料館に展示されている品々が、当時は信仰の対象として実際に手に取られていたんだと理解するのが精いっぱいで、予習の知識で心に引っかかりを残しつつも、大いに美味しいものを食べ、非日常の空気をたっぷり吸ってきました。
車では何回も訪ねた場所ですが、今回は車を使わず、我々にとってはちょっと違う旅を楽しみました。
福岡から熊本までは新幹線を使いましたが、熊本から三角まで観光列車『A列車で行こう』に乗りました。
車内でお酒を売っているんです(だから車を使わなかった)。
博多駅の「博多デイトスいっぴん通り」でお弁当を買い込み、列車に乗り込むやハイボールを購入。お弁当を食べながら、昼間からほろ酔い気分になりました。
三角に到着後、三角港から松島港まで船で移動。
そして、そこからバスで本渡まで行って、そこから予約していたタクシーで、﨑津へ。
天草内の長距離移動は自動車じゃないと不便なので、思い切ってタクシーを借り切っての観光になりました。
タクシーは観光案内はしてないとのことでしたが、﨑津地区に入る前に対岸に連れていっていただき(そこに行くまでの道が狭く、観光バスは行かないらしい)、﨑津教会と町並みを見ることができました。
﨑津では教会と資料館へ。資料館では展示物をわかりやすく説明いただきました。説明者は元気な男性の方でしたが、知識がなくても引き込まれるような熱い説明でした。
天気が悪くなり雨が降り出したので、次の目的地 大江天主堂へ
﨑津天主堂も大江天主堂も立派な建物。
どちらも外国から来た神父さんと地元の信者さんたちによって建てられ、守られているもの。
天草の人口及び信者さんたちの数が減っていることをタクシー運転手さんから何度も聞きましたが、教会が今も熱心な信者さんたちに守られていることを感じました。
天気が気になり駆け足で巡り、タクシーで本日の宿まで送っていただきました。
1日目終了。
書き始めたら書きたいことが多くて長くなったので、続きは次回にします。