夢七雑録

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東京の古民家めぐり・旧内田家住宅(練馬区)

2017-11-19 11:29:27 | 東京の文化財

東京の古民家めぐりを兼ねて、ねりまの散歩道の「石神井公園コース」を歩いてみた。起点は石神井公園駅。駅の東側から石神井池までの道路が工事中のため、ほかの道を通って石神井池に行き、紅葉を眺めながら池の南側に沿って歩く。

野外ステージの横を上がり、南側の道を右に行き左に折れて、突き当りを左に、フェンスに沿って右に行き、池淵史跡公園の東側の入口から中に入る。園内には東京の古民家めぐりの対象の一つであり、練馬区指定有形文化財になっている旧内田家住宅(上の写真)がある。

旧内田家住宅は生垣で囲まれていて南側と北側に出入口がある。写真は旧内田家の外観で、上から順に、南側の入口前から見た正面と、南東側からのもの、南西側からのもの、北東から見た背面になっている。旧内田家住宅は明治20年代初め、練馬区中村に建てられた茅葺寄棟造りの古民家で、平成22年に現在地に移築復元されている。この建物には北西側に張り出した部分があるが、このような造りを角屋(ツノヤ)造りというらしい。

内田家の間取りは時代と共に変化していたようだが、現在の建物は戦前の状態に復元したもので、土間が縮小され板間が拡張されている。写真は庭の側から撮ったもので、手前が前座敷、その奥が広い板間になっている。

写真は庭の側から撮っているが、手前が下座敷、奥が上座敷になっている。創建時の姿とあまり変わっていないのかも知れない。上座敷には床の間が設けられている。床の間の壁が青色なのが印象的で、横には付書院もある。床脇は天袋、地袋、違い棚のある本格的なもので、欄間も凝った造りになっている。座敷の間の敷居は取り外しが可能で、個々の座敷としても使えるが、大広間としても使えるようになっているらしい。

旧内田家の板間には囲炉裏が設けられている。その向こうには奥座敷が見えている。その右手、奥座敷の裏側には寝室があるが、公開されていないようだ。

旧内田家の土間にはカマドが置かれている。土間はあまり広くない。この建物では、裏口を出たところに井戸を設けている。

池淵史跡公園内を少し歩き、旧内田家住宅を西側から眺めたあと、ふるさと文化館に入る。その後、井草通りを渡って三宝寺池に行く。

三宝寺池の東側にも池があり、小橋が架かっている。オオバンが1羽、歩道を横切って急ぎ足でやってくる。池から池へと移動する途中らしい。三宝寺池の畔から橋を眺め、それから橋を渡りながら池を眺める。ふと、翡翠色の煌めきが池の面をすべってゆくことに気付く。カワセミも今日はこの辺りを餌場に決めているらしい。

橋を渡って石神井城址に沿って少し上がり、それから、氷川神社の参道を歩き、途中で振り返って一礼したあと、また先へと歩く。突き当たって右へ次の角を左に行くと上御成橋に出る。散歩道のコースでは、ここから石神井川沿いに下流に向かって行くことになっているが、今は上御成橋と蛍橋の間が河川改修工事中で残念ながら通れない。工事完了までは旧早稲田通りを通るのが正解だろう。

石神井小前の交差点で井草通りを渡り、JAの先を右に折れると石神井川に出る。左に行き茜歩道橋で石神井川の下流方向を眺める。この先は川沿いに歩けるようになっている。

山下橋の交差点を渡り、和田前歩道橋から下流を眺める。今回は右岸を歩くが、左岸を歩いても良く、水面近くに下りて歩いても良い。平成みあい橋を渡り長光寺橋公園を通り抜ければ笹目通りで、ここを北に向かうのがコースになっている。

笹目通りを北に向かい西武池袋線のガードをくぐる。病院に沿って進み、その先を左に行くと長命寺がある。長命寺を過ぎて西に向かい、今も残る畑を横目に、急ぎ足で石神井公園駅を目指す。

 

 


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