夢七雑録

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ロンドン(5)

2010-06-24 19:11:36 | 大正時代の絵葉書による海外の旅

 上の絵葉書は、バッキンガム宮殿から、ザ・マルを通ってトラファルガー広場に出るところにあるアドミラルティ・アーチを描いたクイントンの水彩画です。ザ・マルを、馬車もオープンカーも普通に通っていた時代の風景です。

 次の絵葉書は、1870年にウエストミンスター橋とブラックフライアーズ橋の間のテムズ川沿いに建設されたエンバンクメント(ビクトリア遊歩道)を、クイントンが水彩画に描いたものです。絵の左側に見えるのは、絢爛豪華さにおいてヨーロッパ随一と称されたホテル、セシルですが、後に取り壊されてしまいました。川岸に見える石塔は現存していて、クレオパトラの針と呼ばれているトトメス三世のオベリスクです。向こうに見えている橋は、世界で最も壮麗な石橋と称されたウオータールー橋ですが、この橋は1942年に架け替えられています。橋の先に見えているのは、現存するサマセット・ハウスのようです。

 次のポストカードは、ハンガーフォード橋から眺めた夕景を描いたものですが、画家の名は不明です。向こうに見えている橋は、1862年に架けられたウエストミンスター橋です。右側の高い塔は、多分、ビック・ベンで知られるクロック・タワーで、国会議事堂の建物全体がシルエットを構成しているのでしょう。


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