旅行記を一服し(まだ2回しか書いていないのにもう一休み?)読書備忘録を綴らせていただきます。
9月から10月にかけて読んだ本、3冊。はや記憶がうすれつつあります。
次なる本を図書館から昨日借りてきましたので上書きをされるその前に(笑)。
1冊を除いて全て図書館から借りた本です。
湊かなえ著「ユートピア」
湊かなえさんは好きな作家でよく読んでいる。
が、最近ワンパターン化しているようで少し飽きてきたかな?
この「ユートピア」も中盤ぐらいまではやや退屈。
しかし後半は謎がみるみる解けていくようで面白かった。
「善意は悪意より恐ろしい」がひとつのテーマ。
それは大人にも子供にも共通して言える。
あらすじそのものより、そのこと自体がミステリー、不気味だ。
小林健治著「父からの手紙」
初めて知る作家。圧迫骨折で安静しなければならないことを読書家の友に言うと、
この「父からの手紙」と下に紹介する「風は西から」を推薦してくれた。
ネタバレになるので細かいことは省きます。
主人公二人の話が交錯して進んでいき途中やや混乱、最後に一つにつながり事件が解決していく。
これもまた驚くべき真実が明かされることで、まさにミステリー。
ストーリー的には面白かったが、会話が陳腐で深みのない作品だと思った。
が、泣けるほどではなかったけれど、最後は切なかったな~。
村山由佳著「風は西から」
過労自殺に対する遺族と恋人の闘いが描かれている。
上の2作とは違い、大手チェーン居酒屋で実際にあった過労自殺をモデルにして書かれた作品。
とても重たいテーマで少し読み進むのが辛い部分もあったけれど、
読み応えのある深みのある考えさせられる内容だった。
このモデルとなったブラック企業は〇〇〇。10年前の事件だ。
直近では電通の社員の過労死自殺が思いだされる。
死を選ぶなら何故辞めなかった、逃げなかったのかと言いたいけれど、
本人はそれさえ思い浮かばない精神状態に陥るのだという怖さを知った。
労働環境も改善されつつあるけれど、今なお過労死、過労自殺は後を絶たない。
我が国から過労死がなくなる日が来るのだろうか!
今回の記事は私のための読書備忘録です。コメント欄は閉じさせていただきます。