ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

交錯恋愛30

2010-08-16 22:33:31 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛29」の続きです(*´∀`*)
まさかの30話...長すぎだろ(汗)

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「荷物、ありがとうございました」
ぺこり、と頭を下げた彼女はとても美人だった。

シルフィールをアパートの上の部屋まで送ってから、リナとオレはオレの部屋に戻るべく階段を降りる。
──ゼル、絶対待ちくたびれてるよな...。

「シルフィール」
「あん?」
声の方を向くと、後ろでリナが小さく呟いた。
「シルフィール、美人よね」
「...そーだな」
とりあえず同意してみる。
すると彼女は、立ち止まってオレを見上げてみせた。
──ウワメヅカイ。

「ガウリイ...」
「なんだ?」
「浮気なんか、するんじゃないわよ?」

──それは一体、どーゆう意味だ?

オレは何故か彼女の目を見れなくなった。彼女の赤茶色の瞳に、すべてを見透かされているような気がして。
「はは、何言ってんだよ。浮気なんてしないって」
精一杯、明るく笑ってみせる。
「...ふーん、まあそれならいーけどねー?」
「なんだよー」
さらり、と軽いノリで流すリナに少しホッとする。
「アメリア泣かせたら承知しないんだから」
「分かってるよ」
「ホントに分かってんでしょーね」
ジト目の彼女に、さっきより明るく笑ってみせた。
「大丈夫だよ。ほら、さっさと行かないとゼルが怒るぞ」
「あ、やっば!」
そう言って二人して走り出す。


部屋に戻ったらオレは二人の邪魔だろうとか、そのあと二人がリナの部屋で何するのかとか、そんなことはオレは考えない。
頭を振ってアメリアを思うと、何故か罪悪感で胸が痛んだ。


続く

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今回も短くてすいませんっ(;´д`)
ちなみに、ゼルリナは二人とも奥手なのでこれからトランプに励む予定です←


交錯恋愛29

2010-08-16 21:36:14 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛28」の続きです(´ω`)
今回ちょっと短めです!

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「アメリア!」
聞き慣れた声に呼び止められる。バイト中、今日はこれで4度目だ。
「アルフレッド」
わたしは振り返って渋い顔をしてみせた。
「このトレイはどこに仕舞うんだっけ?」
無邪気な顔でわたしに手を振るアルフレッドである。
「なんでわたしにばっかり聞くのよ。他の人も近くにいるでしょう?」
「だって君に聞きたいんだよ」
「......」
いくらなんでもその台詞はないと思うわ。

「アルフレッド。人見知りは治さなくちゃいけないわ」
言ったわたしに、彼はため息をついた。
「君って...変わらないね」
「そうかしら?」
「...まぁいいや、とにかくこのトレイはどこに置くんだい?」
「銀色の棚の上よ」
「ありがとう」
彼はにこりと笑ってわたしに背を向けた。

その瞬間。
わたしはこっそりため息をついた。
──彼は変わってしまった。
昔は、あんな気障な台詞を吐くことも、あんな瞳をすることもなかったのに...。

「...今日、ゼルガディスさんがシフトに入ってれば良かったのに」
ぼそり、と呟いてちょっとした罪悪感にかられるわたしであった。


続く

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次回に続きます!