過去作品より。
「変②」の続き。
これで終わり!
---------------------------
「んで、何を悩んでるんだい?」
「う~~~ん...」
食堂のおばちゃんもといお姉さんに無理矢理人生相談させられているあたしである。
しかし...確かに最近自分は変だと思っているが、その理由はさっぱり分からない。
「...分かんない」
あたしはため息とともにぽつりと呟いた。
「あらまあ」
彼女は少ししてから、もう一度質問した。
「...じゃあ、自分が落ち込んだりもやもやしたり腹が立ったりするのはどんな時?」
あたしはもう一度天井を見上げた。少し古びているが、綺麗に掃除されている。
「腹が立つのは、ご飯食べるの邪魔された時と目を付けた盗賊がめぼしいお宝持ってなかった時」
「...ぅおい」
「それから、連れに子供扱いされる時。..最近ないけど」
「...ふぅん。じゃあ、もやもやする時は?」
「......連れといる、時..?」
あたしは不意に盗賊いぢめをしたい衝動に駆られた。
──もやもやするしむしゃくしゃする!
何とも言えない気分でふと目の前のお姉さんの顔を見ると、彼女はにやりと口角を上げた。
「ねぇ、お嬢ちゃん」
「...リナよ」
「ごめんごめん、リナちゃん。それって...」
彼女が勿体振った様子で何かを告げようと口を開いた時、図ったようなタイミングで声を掛けられた。
「リナ」
「ガウリイ、遅いわよ」
相棒兼自称保護者は長い金髪頭を掻きながら歩いて来る。
「あらぁ...ほんとにイイ男じゃないか」
相談役は目を丸くしてぽつりと呟いた。
「頭の中はくらげだけどね...」
小さく呟いたあたしに、お姉さんはまたにやっと笑った。
「悪い悪い。手入れ、防具だけじゃ終わらなくなっちまって」
「先食べちゃったわよ?」
「..ああ、ところで何喋ってたんだ?」
「え、ああ...えっとね」
あたしは少し焦った。
どう説明したものだろう。
振り返ると、彼女は今度は優しく笑って、あたしにそっと耳打ちした。
「さっきの続きだけど...それは"恋してる"って奴よ」
約10秒間。あたしはたっぷり固まった。
「はぁ...?誰が誰に..?」
困惑して小声で言い返す。
「そりゃ、あんたがそこのお兄さんにに決まってるでしょ~」
彼女は呆れたように肩を竦めた。
「...何の話だ?」
ガウリイが困ったように声を掛けてくる。
「ああ、こっちの話よ。..さて、お兄さんは何食べる?」
何も言えなくなったあたしの代わりに、彼女は髪を縛り直してガウリイから注文を取った。
...恋してる?
あたしが、ガウリイに...?
もやもやしてたのは、あたしがこの金髪くらげが...すすす、好きだったから?
......!
あたしの思考はそこでオーバーヒートした。
「リナ!?」
「あらら、大丈夫?」
あたしは真っ赤になったまま机に突っ伏したのだった。
二人の心配げな声が頭の上から聞こえる中、あたしは今後どうやって二人旅をしようかで頭がいっぱいなのであった。
おわり
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リナちゃん自分の気持ちに気付くの巻。
よーやく終わりました(^_^;)
「変②」の続き。
これで終わり!
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「んで、何を悩んでるんだい?」
「う~~~ん...」
食堂のおばちゃんもといお姉さんに無理矢理人生相談させられているあたしである。
しかし...確かに最近自分は変だと思っているが、その理由はさっぱり分からない。
「...分かんない」
あたしはため息とともにぽつりと呟いた。
「あらまあ」
彼女は少ししてから、もう一度質問した。
「...じゃあ、自分が落ち込んだりもやもやしたり腹が立ったりするのはどんな時?」
あたしはもう一度天井を見上げた。少し古びているが、綺麗に掃除されている。
「腹が立つのは、ご飯食べるの邪魔された時と目を付けた盗賊がめぼしいお宝持ってなかった時」
「...ぅおい」
「それから、連れに子供扱いされる時。..最近ないけど」
「...ふぅん。じゃあ、もやもやする時は?」
「......連れといる、時..?」
あたしは不意に盗賊いぢめをしたい衝動に駆られた。
──もやもやするしむしゃくしゃする!
何とも言えない気分でふと目の前のお姉さんの顔を見ると、彼女はにやりと口角を上げた。
「ねぇ、お嬢ちゃん」
「...リナよ」
「ごめんごめん、リナちゃん。それって...」
彼女が勿体振った様子で何かを告げようと口を開いた時、図ったようなタイミングで声を掛けられた。
「リナ」
「ガウリイ、遅いわよ」
相棒兼自称保護者は長い金髪頭を掻きながら歩いて来る。
「あらぁ...ほんとにイイ男じゃないか」
相談役は目を丸くしてぽつりと呟いた。
「頭の中はくらげだけどね...」
小さく呟いたあたしに、お姉さんはまたにやっと笑った。
「悪い悪い。手入れ、防具だけじゃ終わらなくなっちまって」
「先食べちゃったわよ?」
「..ああ、ところで何喋ってたんだ?」
「え、ああ...えっとね」
あたしは少し焦った。
どう説明したものだろう。
振り返ると、彼女は今度は優しく笑って、あたしにそっと耳打ちした。
「さっきの続きだけど...それは"恋してる"って奴よ」
約10秒間。あたしはたっぷり固まった。
「はぁ...?誰が誰に..?」
困惑して小声で言い返す。
「そりゃ、あんたがそこのお兄さんにに決まってるでしょ~」
彼女は呆れたように肩を竦めた。
「...何の話だ?」
ガウリイが困ったように声を掛けてくる。
「ああ、こっちの話よ。..さて、お兄さんは何食べる?」
何も言えなくなったあたしの代わりに、彼女は髪を縛り直してガウリイから注文を取った。
...恋してる?
あたしが、ガウリイに...?
もやもやしてたのは、あたしがこの金髪くらげが...すすす、好きだったから?
......!
あたしの思考はそこでオーバーヒートした。
「リナ!?」
「あらら、大丈夫?」
あたしは真っ赤になったまま机に突っ伏したのだった。
二人の心配げな声が頭の上から聞こえる中、あたしは今後どうやって二人旅をしようかで頭がいっぱいなのであった。
おわり
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リナちゃん自分の気持ちに気付くの巻。
よーやく終わりました(^_^;)
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