ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

交錯恋愛31

2010-08-22 02:29:06 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛30」の続きです(´ω`)

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俺は小さく深呼吸をした。気を引き閉めるためだ。
..今日はひさしぶりのバイトの日である。
「...よし」
店先の裏口のドアノブに手をかけ、力を入れた瞬間。

扉が内側から開いた。
「きゃっ...」
「おっ..アメリア」

ひさしぶりのアメリアは、オレを見て目を見開いた。
「ゼルガディスさんっ!お久しぶりです!!」
ぱっと表情を明るくさせるアメリアに、思わず『可愛い』などと思ってしまう。
...なんだこの反応は。
「..ああ、ひさしぶりだな」
「ゼルガディスさんいない間大変だったんですよ~!私先にホール入ってますから早く来てくださいねっ」
「お、おう」
なんだか知らんが大変だったようだ。...相変わらず元気だな。
とりあえず着替えに向かうことにする。

かちゃり、とロッカールームのドアを開けると、そこには先客がいた。
「あ」
見知らぬ男は俺を見て立ち上がる。
「貴方が噂のゼルガディスさんですね?」
「...はぁ」
男はむやみに爽やかな笑顔で、握手を求めてきた。
「先週から入ったばかりの、アルフレッドです。よろしく」
「..あぁ、どうも」
とりあえず握手を交わす。
...敬語で笑顔か。奴を連想させるからあまり好かん。
まぁ、敬語でむやみに愛想の良い男なんてどこにでもいるだろうが。

「ああ、そう言えば」
ふと、思い出したようにアルフレッドはにこりと笑った。
「僕はアメリアと又従兄弟にあたるんですよ」
「...へぇ」
少し驚いて、服を着替える手を止めた。
「最近久しぶりに再開したばかりなんですけど、彼女、すっかり美人になってて驚きました」
「....」
──なぜそれを今俺に言うんだ?

「アメリア、ゼルガディスさんが来てなかった間、貴方の話ばかりしてましたよ」
少しだけ、笑顔に鋭いものが混じる。
「...」
「仲が良いんですね」
ふふ、と笑うとアルフレッドはロッカールームを出ていった。

ばたん、と閉まったドアに向かって小さくため息をついた。
「..分かりやすい嫉妬だな」
だが、彼は大事な所を解っていない。
アメリアにはガウリイがいるのだ。
..精神的な面で、多分アイツには勝てないだろう。

教えてやるべきか、放っておくべきか。

「やれやれ...」
とにかく今の会話で分かった事は、やっぱり俺はアルフレッドを好かん、という事だ。

自分用のエプロンの紐を結びつつ、俺はガウリイの事を考えた。
...あいつは良い奴だ。抜けてるが、度量は大きい。
そして、俺はあの男には勝てない気がする。なんとなくだが。
...ん?何に対して勝てないんだ?

いや、まぁそんなことはどうでもいい。
とにかく早くホールに行かなければ。
...アメリアに怒られるかもしれん。

俺はなんだか良く解らない焦燥にかられつつ、頭を掻きながらロッカールームを後にしたのだった。


続く

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じ、次回に続く...お腹痛い(>_<)


にょおおお!

2010-08-19 18:29:37 | 落書き
ちょっとPCの入力言語が意味わかんないことになって一瞬あせった千晶ですどうも><

突然ですが拍手のお礼画面更新しました^^
そんなわけで前のお礼絵を公開します。



アリスなリナさんと浴衣なガウリイさん・・・お気に入りです♪





ろんはー語り

2010-08-17 22:47:16 | 趣味
ひさしぶりにハリポタ読み返しました~(´ω`)

そしてしみじみ思いました。
私のノーマルカプの原点は「ロンハー」だ!!

ヘタレなロンと意地っ張りハーマイオニーの喧嘩っぷる、美味しいです(*´ω`)←

そうそう、ガウリナにハマる結構前は、ロンハーの絵とか描いてたんですよ。
今よりもさらに下手っぴなので晒すつもりはないですけど(笑)

ああ、ハリポタも大好きです!
ロンLOVE!!

私はやっぱり魔法とかファンタジーに弱いみたいです(*´∀`*)



雨のち虹(ガウリナ)

2010-08-17 19:41:56 | スレイヤーズ二次創作
ひさしぶりに普通のガウリナ小説です!

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抜けるような青空に、ジリジリと肌を焼く熱い日差し。
そんな中、あたしとガウリイは今日ものんびり初めての街を歩く。

その時あたしは、少しだけ感傷的な気分だった。誰にだってそんな気分になることはある。
...いくら似合わなくてもあるったらある!

「リナ」
そんなあたしに気付いたのか、隣を歩くガウリイはちょっとまじめな声を出した。
「なに?」
「...腹でも痛いのか?」
「....」
無言でスリッパをくらげの頭に降り下ろす。
すぱん。
「あだっ」
──あんまり良い音しなかったな。

「冗談だよじょーだん!」
涙目で頭をさすりつつ、ガウリイはもう片方の手であたしの頭をくしゃりと撫でた。
「ちょっと...!」
「珍しいなお前さんがそんな顔するの」
あたしの抗議の声を遮って、ガウリイがあたしに顔を近付ける。
...近いっての。

「なんか、あったのか?」
「...たまには、そんな時もあるわよ」
つい、と目を逸らしたあたしに、彼は方眉を上げた。
「こんな良い天気なのに」
「こんな良い天気だからこそ、よ」
「?」
ガウリイはよく分からない、と言った風に天を仰いだ。

「あ」
その時、絶妙なタイミングで明るい空から冷たい水が降ってきた。

──天気雨?

「うわっ、水が鼻に入った」
わたわたするガウリイがちょっとオカシイ。
「なにやってんのよ」
笑って私も空を見上げた。

天気雨は不思議だ。綺麗な青空から、きらきらした雨が降ってくる。
「リナが落ち込むなんて珍しいからって、天気雨なんか降ったんだな」
ガウリイがいたずらっぽく笑いながら言った。
「どーゆー意味よ!」
「いやいや、お前さんは落ち込んでる暇があったら盗賊いぢめするような奴だろ」
「...否定はできないけども」
なんかムカつくわね。

少しすると雨が止んだ。
「ああもう、服も濡れちゃったわ~」
「ま、暑かったしちょうど良かったんじゃないか?」
「...まぁね」

やれやれ、と首を振ると、不意に後ろから抱き締められた。
...というより、持ち上げられた?
「なにすんのよ..っ」
「ほら、見てみろリナ」
ガウリイが言う方向に目を向けると、そこには。
「あ、虹」
「な?」
「何が『な?』よ」
とにかくさっさと降ろせっつーの!恥ずかしい...。
「空もリナが暗い顔してるなんて似合わないってさ」
ガウリイの言葉に、あたしはますます恥ずかしくなった。
「...なんか気障ぁ~」
「言うな。...オレも言ってからそう思った」
ガウリイはあたしを降ろして頬をぽりぽり掻いてみせた。

「...でも、ありがとね」
振り向いて笑ってみせると、ガウリイもにこりと笑った。

──何があっても、二人なら。


交錯恋愛30

2010-08-16 22:33:31 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛29」の続きです(*´∀`*)
まさかの30話...長すぎだろ(汗)

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「荷物、ありがとうございました」
ぺこり、と頭を下げた彼女はとても美人だった。

シルフィールをアパートの上の部屋まで送ってから、リナとオレはオレの部屋に戻るべく階段を降りる。
──ゼル、絶対待ちくたびれてるよな...。

「シルフィール」
「あん?」
声の方を向くと、後ろでリナが小さく呟いた。
「シルフィール、美人よね」
「...そーだな」
とりあえず同意してみる。
すると彼女は、立ち止まってオレを見上げてみせた。
──ウワメヅカイ。

「ガウリイ...」
「なんだ?」
「浮気なんか、するんじゃないわよ?」

──それは一体、どーゆう意味だ?

オレは何故か彼女の目を見れなくなった。彼女の赤茶色の瞳に、すべてを見透かされているような気がして。
「はは、何言ってんだよ。浮気なんてしないって」
精一杯、明るく笑ってみせる。
「...ふーん、まあそれならいーけどねー?」
「なんだよー」
さらり、と軽いノリで流すリナに少しホッとする。
「アメリア泣かせたら承知しないんだから」
「分かってるよ」
「ホントに分かってんでしょーね」
ジト目の彼女に、さっきより明るく笑ってみせた。
「大丈夫だよ。ほら、さっさと行かないとゼルが怒るぞ」
「あ、やっば!」
そう言って二人して走り出す。


部屋に戻ったらオレは二人の邪魔だろうとか、そのあと二人がリナの部屋で何するのかとか、そんなことはオレは考えない。
頭を振ってアメリアを思うと、何故か罪悪感で胸が痛んだ。


続く

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今回も短くてすいませんっ(;´д`)
ちなみに、ゼルリナは二人とも奥手なのでこれからトランプに励む予定です←