中国でお客さん廻りをするのが
私のおもなお仕事なのだが
昔、といっても2-3年前、
お客さんを訪問すると
夏はお水、冬はお湯を出してくる
お客さんが時々あったが
当時の私はお茶ではなく
お水あるいはお湯を出すとは
愛想が無いなとか失礼だなと
普通に思っていたが
2年ほど中国で暮らすうちに
それは間違いであることに
段々と気づくようになる。
まずお水でもお湯でも出してくれるところは
歓待してくれているのだ。
ましてやお茶を出してくれるところは
大変丁寧な歓待であることが最近わかってきた。
それと中国では水筒にお茶をいれて
持ち運ぶ人がいるが
中には白湯をいれている人も多い、
あるとき私と同年代の人が
白湯のはいった透明の水筒をとりだし、
白湯を味わうかのように
飲んでいるその光景を眼にして
「粋」を感じたことがあった。
まさかお酒が入っていたわけではあるまい。
その自然な姿に見入っていたことがあった。
ところで最近の私事だが
4月中旬に少し体調を崩し
特に夜間の咳がひどかったので
薬局で咳止めの薬を買ってきて
飲んでいた、
かなり治りかけていたのだが、
1週間後出張から戻るころになると
また咳が出始めた、
週末ちょっと寝込んでしまったので
これは真剣に治さねばと思い、
通訳を頼んで病院へ行き、
いろいろと4週類ほどの薬を出してもらった
かなり苦く効きそうな薬であり、
しっかり治さねばという思いもあり、
今回はお酒もコーヒーも一切やめた上で
白湯での生活に切り替えた。
その後驚いたことに禁酒状態が続いていることに
きがついた
また当然だが白湯を飲む機会が増えていた、
その上,白湯を味わう自分に気がついた。
西安の水道の水をポットで一度わかしたもの、
もしかしたら体に良くない
成分の混じった水なのかもしれない
しかしそんなことはおかまいなし。
ただだまって白湯を味わっている自分に
ちょっと「粋」を感じた。
お酒がなくても暮らせるという有難い
経験を伴いながら。