3月になりました、
日本ではもうすぐ桜の時期
桜といえば「花見」。
ふと過去を振り返ったとき
思い出に残っている花見があります。
それは1995年のお話です。
当時も海外赴任中でしたが
家内に赤ちゃんができたので
日本で出産のためその年の旧正月
2月だったのでしょうか?
帰国する予定にしておりました。
しかし1月の末に神戸に大きな大地震
阪神大震災が発生し
関空からの鉄道も道路も寸断されてしまい
帰国どころの話ではなくなってしまいました。
旧正月の帰国はあきらめて
しばらく状況をみてから
判断することにしましたが
6月が出産予定日でしたので
妊婦が飛行機に乗れるタイムリミットもあります。
日本で生むか、最悪現地で生むことになるか
そうしているうちにまずJRが復旧し
実家までの足の確保がつきました。
そして家内を連れて帰国後
JRの窓から眺めた神戸の街に
驚きを隠すことはできませんでした。
その短い滞在中のある日
市内の公園に2人で花見に行きました。
途中、お弁当屋さんでお弁当を買って
公園のベンチにお腹の大きくなった家内と
座って食べたお弁当
平和な空間がそこにありました。
もう20年以上も前の出来事ですが、
深く記憶に残っています。
これからしばらく離れ離れになってしまうことや
これから親になるのかという思いなどを
こころに抱きながら食べた
お弁当だったように思います。
その後私はひとり駐在の地に戻り
妻は6月に無事に男の子を出産し
父親不在のまま母親となりましたが
その数日後私も帰国し
母子の元気な姿を見ることができました。
実は私お弁当大好きなのですが、
残念ながらこちらでは日本スタイルの
お弁当はありません。
あれから人生経験を積んだ家内が
お弁当を作ってあげようという気に
なる気配は全くありません。
先日の夕食時、
いつもは電子レンジで温めるご飯を
珍しく冷たいままで食べたのですが
冷めるとパサパサでまずい
中国米の潜入感があったのですが
その中国米が以外と美味しく、
それが日本のお弁当のご飯を
思い出させてくれあの日のことを
ふと思い出した次第です。
いつかまた花見をしながら
お弁当を楽しみたいものです。