立山日和。

立山連峰の山々を眺め富山県内を徘徊する日々を綴ったフォト日記。2014.11.3.までは友人の中国旅を毎日掲載した。

安政の大地震による土石流・・・立山カルデラと常願寺川

2007年03月21日 | Zenblog
 1858(安政5)年4月9日(旧暦2月26日)、飛越地震(飛騨・越中国境の跡津川断層沿いに起こった大地震)が起きました。立山カルデラ(弥陀ヶ原・室堂などの南側)に大鳶山・小鳶山が崩れ落ち、渓谷は4.1億立方メートルの土砂で埋め尽くされ、泥水にあふれ、4月23日(旧暦3月10日)の第2・第3の大地震が追い打ちをかけました。6月7日(旧暦4月26日)、たまっていた泥水湖が決壊し、大土石流が大音響とともに富山平野を襲いました。溺死140人、負傷約9000人という被害を及ぼしました。今から約150年前のことです。
 この写真の岩「西大森の大石」は、最上流部にあった巨石が二回の洪水の土石流で中流部(立山町西大森)まで転がり下ってきたものです。この大部分は地中に埋まっていて見えません。高さ約7.2㍍、周り約32.4㍍あります。このような巨石が、常願寺川流域に何個か残されていて、今も安政の大地震を伝えています。
 明治以降、デ・レーケらの助けを借り、県営の事業から国の事業になって、百年以上つづく砂防事業が現在も続いています。立山カルデラの2億立方メートルの土砂が流れ出すと、富山平野全体が2㍍の土砂で覆われることになります。(注・立山カルデラ砂防博物館など)

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世界有数の急流大河川・・・常願寺川

2007年03月21日 | Zenblog
 標高3000㍍の立山からわずか56キロで富山湾に流れ出る常願寺川は、世界有数の急流河川です。木曽川でも標高1000メートルから約200キロかけて河口に出るのです。信濃川や利根川はもっともっと緩やかに流れます。
 この写真は河口から20キロほど上の中流域(立山町岩峅寺[イワクラジ]にある雄山神社付近)の写真です。大きな石がごろごろしていて、通常の川の中流域とはまるで様相が違い、まるで上流の姿です。これより下流で平野部に出てから少し流れが緩やかになり、河床の石も小さくなっていきます。
 オランダ人技師デ・レーケが、「これは川ではない。滝である」と言ったというのは、単に「急流である」と言ったのが誇張されたものらしいけれど、どうも「上流に滝があってよかった」と言ったというのが実際らしい。つまり、上流に滝があることによって流速が弱められる効果を語った、というのです。(注・立山カルデラ砂防博物館など)

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