碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

30日(日)朝、「TBSレビュー」に出演

2013年06月30日 | テレビ・ラジオ・メディア
司会のTBSアナウンサー・木村郁美さんと


「TBSレビュー」
6月30日 日曜日
午前5時30分~6時


<テーマ>
関東ローカルから“世界"をみる

<内容>
「噂の!東京マガジン」は、24年目に入る長寿番組だ。

“東京のいまをとらえる"というねらいのこの番組、
取り上げるのは通常のニュースや
情報番組ではまず扱わないローカルネタだ。

それが最も発揮されるのは、番組中コーナー「噂の現場」だ。
東京近郊に起きている一見些細な問題を拾い上げて
リポータが公平に多角的に粘り強く取材していく。

そして大所高所からではなく庶民の眼線から
問題点を指摘して社会を俯瞰していく。
これはテレビジャーナリズムの原点ではないだろうか。

こうした取材手法はこれまで
他の多くの情報番組に影響を与えてきた。

番組では、「噂の!東京マガジン」をとりあげ
そのテーマへの視点や取材手法を紹介し
なぜ長く視聴者から支持されてきたのか。

またテレビマガジンという新しいジャンルを切り開き
いまなお維持されているテレビ的な面白さを検証し
今後の可能性について考えていく。


怒涛の講演 『親にとって「就活」とは何か』

2013年06月30日 | 大学

29日(土)、上智大学「東京地区」地域懇談会で、『親にとって
「就活」とは何か』
と題する講演を行いました。

たくさんの父母の皆さんが来て下さって、会場の講堂がいっぱいになり、教室にテレビ中継されていたようです。

通常は90分で話す内容をギュッと30分で、というミッション・インポッシブル(不可能指令)の敢行で、怒涛のような講演会になりました(笑)。

それにもかかわらず、本当に熱心に聞いてくださっている様子と、
何回もの大きな笑い声が、とても嬉しかったです。

講演の中で紹介した、内田樹先生の言葉を以下に記し、お礼と
いたします。

ありがとうございました!


仕事をするのが
楽しい相手というのは、
要するに
「フレンドリー」で
「正直」で
「公正」な人間である。

「毎日会社に行くのが楽しみ」
であるような
仕事を選ぶと楽しいよ。
就職活動をしている人たちに
言いたいのは、
それだけである。

(内田 樹)

本日(土)、上智大学で講演

2013年06月29日 | 大学

29日(土)は、上智大学の地域懇談会。

まあ、授業参観のない授業参観日(?)、もしくは父母会みたいなものですね。

「ご父母・保証人の皆様と直接お目にかかり、教育方針をお話させていただくとともに、学業・就職等の状況についてご説明」するのが趣旨。

文字通り、全国各地で行うのですが、今日は東京地区での開催ということになります。

学科別集会、個人面談、そして懇親会などが開かれます。

ここで、父母の皆さん(たぶん800人くらい)に向けて、講演をすることになっています。

タイトルは、親にとって「就活」とは何か

地域懇談会の講演は、基本的には、担当の教員が自身の専門分野に関連した話をするのが恒例です。

たとえば、理工学部の先生が「理系学生の研究生活 上智大学における女性研究者支援」とか、経済学部の先生による「2050年の世界 人口史から読む未来社会」とか。

私が講師であれば、専門であるメディアのこと、テレビのこと、ポピュラー文化のこと等をテーマにするのが普通なのです。

しかし今回は依頼された当初から、<親にとって「就活」とは何か>で行こうと決めていました。

その理由は、今日の講演の中で、明らかにする予定です(笑)。

残念ながら、学内行事であり、一般公開ではありません。

申し込みを済ませた方々が対象となりますので、ご了承ください。

そして、貴重な土曜日に、わざわざ大学のキャンパスまで足を運んで下さった父母の皆さんには、絶対、損はさせないつもりです(笑)。

どうぞよろしくお願いいたします。

「北海道映像コンテスト2013」で優秀賞受賞

2013年06月29日 | テレビ・ラジオ・メディア

プロデューサーとして制作した番組が、北海道映像関連事業社協会が主催する「北海道映像コンテスト2013」で、テレビ番組部門の優秀賞を受賞しました。

関係各方面の皆さま、ありがとうございます。

受賞作は、2010年から取材を行ってきた、「駅」をテーマとしたドキュメンタリー「テルミヌス神と美の匠たち〜駅と街の記憶」。

アートを軸に据えた「JR札幌駅」のリニューアルと、そこに参加したアーティストの活動を追うと共に、ヨーロッパで「駅」の“原点”を探ったものです。

放送は、昨年の秋でした。

昨日(金)、札幌で授賞式が行われましたが、スケジュールの都合で出席できなかったため、アウンビジョン代表の藤島さんが、そのトロフィーの写真を送ってくれました。

藤島さん、おめでとう!


<受賞番組について>

放送:2012年10月30日(火)
25時58分~26時53分(55分) 札幌テレビ

「テルミヌス神と美の匠たち〜駅と街の記憶」



札幌駅には、ギリシャ神話の「テルミヌス神」をテーマに創られた作品が多くある。作品に込められた芸術家の想いと創作風景を織り交ぜながら、普遍的な「駅」のあるべき姿を探っていく。

出演: 流政之、五十嵐威暢、田村能里子、八鳥治久、臼井幸彦

撮影・ディレクター: 藤島保志

プロデューサー: 碓井広義

制作: アウンビジョン








朝ドラ「あまちゃん」についての取材、今週も続く

2013年06月28日 | テレビ・ラジオ・メディア

うーん、面白い。

東京編が始まって数日たつが、やはり面白い。

はい、「あまちゃん」です(笑)。

もちろん、心配はある。

ドラマ前半の北三陸は、一種の“ユートピア”みたいな環境だったけど、東京はそうはいかない。

しかも、後半でアキが過ごすのは、これまで朝ドラが一度も扱ったことのない、「芸能界」というトンデモナイ場所だ。

そりゃ、あそこには、欲も、ウソも、裏切りも、あります。

テレビプロデューサーを20年やった私が言うんだから、間違いない(笑)。

前半の、ほっこりしたユートピアに慣れた視聴者が、見たくもない欲や、ウソや、裏切りを見て、朝からイヤな気分になったら困るなあ、
などと心配していた。

でも、今のところは大丈夫(笑)。

さすが、クドカン!です。

その辺り、実に細かい配慮をしつつ、「配慮なんてしてませんよ」と言いたげな軽妙さで、物語をずんずん進めている。


というわけで、「あまちゃん」に関する取材を受ける機会が、今週も続いています。

本日も、某雑誌に、お話させていただきました。

なぜ、こんなに、話すことがあるんだろう(笑)。

それが、魅力的なドラマの「証し」なんですね、きっと。


祝!ワンクール達成!! 今夜の「金曜オトナイト」

2013年06月28日 | 金曜オトナイト
繁田美貴アナウンサー(テレ東)と山口もえさん


6月28日(金)
BSジャパン 夜10時54分 
「大竹まことの金曜オトナイト」

今夜!なんと!ワンクール達成!!(笑)




ゲストは元祖「経済アナリスト」森永卓郎さん




■『大竹まことの金曜オトナイト』
2013年6月28日(金)22:54~23:54(BSジャパン)

【レギュラー】
大竹まこと、山口もえ、碓井広義教授(上智大学)
【ゲスト】森永卓郎(経済アナリスト)
【進行】繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)




【気まぐれ写真館】 梅雨の合間の夕景

2013年06月28日 | 気まぐれ写真館

明日の「金曜オトナイト」 ゲストは森永卓郎さん

2013年06月27日 | 金曜オトナイト

6月28日(金)
BSジャパン 夜10時54分 
「大竹まことの金曜オトナイト」

http://www.bs-j.co.jp/otonight/








日刊ゲンダイで、「自民政権とテレビメディア」についてコメント

2013年06月27日 | メディアでのコメント・論評

昨日(水)発行の日刊ゲンダイ。

その1面から2面は、自民政権関連の記事でした。


このまま自民政権のままでいいのか
政府批判をしない言論も重大な問題

都議選を受けて、「参院選も楽勝」ムード。

自民党の選挙公約に並ぶ荒唐無稽な数字。

特に、「アベノミクス自画自賛」に対する鋭い批判等々。

そして記事は、「アベノミクスの危険な側面をてんで伝えようとしない言論機関もひどいものだ」と、メディアのあり方に触れていきます。

特にテレビのワイドショーが、株やマンションの特集を組んで、アベノミクスに悪乗りしていることを指摘。

京大准教授の佐藤卓己さんたちによる「ふわっとした<支持>の危うさ」「アベノミクスは砂上の楼閣」という言葉に続いて、私のコメントになっています・・・・


こうしたムードを“演出”しているのが、大メディアなのである。

「ためになるけど耳に痛い話より、明るくて楽しい話にチャンネルを合わせたくなる。それが視聴者心理というものです。テレビはそれに迎合していて、番組を制作している。

経済政策のリスクや問題点をキチンと伝えない無批判な政治バラエティーは、結果的に政権応援になる。テレビはそれを自覚すべきです」(上智大教授・碓井広義氏=メディア論)


(日刊ゲンダイ 2013.06.26)


・・・・テレビが小泉改革の問題点をクローズアップしたのは、リーマンショック後に公園に派遣労働者があふれるようになってからだったという事実がある。

記事の最後は、このまま「ふわっとした支持」が続いて、参院選も自公が圧勝した場合、1、2年後の日本が怖くなる、と結ばれています。



週刊ポストの「あまちゃん」予測特集でコメント

2013年06月26日 | メディアでのコメント・論評

「週刊ポスト」が、2週連続で「あまちゃん」特集。

内容としては、後半戦へ向けての“予測”ですね。

私も、先週に続き、コメントしています。

記事のタイトル、見出しが、すごい(笑)。


またまたお騒がせします!
「ネタバレ」じぇじぇじぇ!
『あまちゃん』衝撃のラストはこうなるんだって
知りたくない人は絶対に読まないでください


例によって記事全体は本誌をご覧いただくとして(笑)、私のコメント部分は以下の通りです。


『あまちゃん』ウォッチャーとして知られる、碓井広義・上智大学教授(メディア論)はこう予測する。

(夏・春子について)
「寂しいですが、夏ばっぱは亡くなってしまうでしょう。それがきっかけとなって、あれだけ海女稼業を嫌がっていた娘の春子が海女になる決意をするのでは」

(アキについて)
「いったんアキは北三陸に戻るが、東京に戻ってアイドルを続けるか、地元に残るかに思い悩むはず。だけど母の春子は“東京に帰れ”と告げる気がします」

(春子の元夫・正宗について)
「震災になれば、春子の実家で夏ばっぱにパンツまで洗ってもらった元夫でタクシードライバーの正宗は当然北三陸に駆けつけるでしょう。天野一家を献身的に助けるんじゃないでしょうか。それが春子との復縁のきっかけになるのでは」

(美保純が演じる海女・美寿々について)
「さすがにあそこまでつれなくされては、水口とくっつくのは無理でしょう。ですが恋多き女性ですからね。震災ボランティアで北三陸にやってくる青年と電撃再婚、と見ています」

(塩見三省が演じる勉さんについて)
「水口が琥珀の中に虫を発見したエピソードがありましたが、勉さんはおそらく、琥珀を掘る中でそれ以上の“世紀の大発見”をするのではないか。震災後、それがきっかけで北三陸が一大観光スポットになるといい」


(週刊ポスト 2013.07.05号)


・・・・さあ、実際はどんな展開になりますか(笑)。





TBS「噂の!東京マガジン」 長寿の秘訣

2013年06月26日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、TBS「噂の!東京マガジン」について書きました。


「噂の!東京マガジン」
課題は出演者たちの超高齢化だけ

TBS「噂の!東京マガジン」(日曜午後1時)がスタートしたのは1989年。現在24年目となるが、今や希少な長寿番組だ。ではこれだけ続いている理由は何なのか。

まず、変わらないことだ。総合司会は一貫して森本毅郎で、パネラーである井崎脩五郎、清水國明、山口良一といった面々も20年以上変らない。

進行役の小島奈津子以外、おじさんばかりという特殊番組だが、馴染みの顔が並ぶ安心感がある。また一緒に年齢を重ねていく共生感もたっぷりだ。

次にシンプルな構成。何しろコーナーは3つしかなく、これまた長年不動のラインナップである。週刊誌の見出しをチェックし、ランキングする「今週の中吊り大賞」。街角で若い女の子が料理に挑戦する「やって!TRY」。そして、番組名物「噂の現場」だ。

実は、番組の半分を占める「噂の現場」こそがこの番組のキモである。話題の出来事や現象の現場を訪ね、両論併記で取材していく。

たとえば、先週は世界遺産登録された富士山だった。観光客増加を当て込んで盛り上る人たちがいる一方で、環境破壊や登山者の安全を危惧する声があることを紹介していた。

この一歩引いて見る姿勢の中に、野次馬的好奇心とジャーナリズム的批評精神が共存しており、長寿の秘訣もそこにある。番組の課題は、出演者たちの超高齢化だけだ。

(日刊ゲンダイ 2013.06.25)

実習授業「テレビ制作Ⅰ」で連続スタジオ収録

2013年06月26日 | 大学
















日刊ゲンダイで、「都議選特番」の池上彰さんについてコメント

2013年06月25日 | メディアでのコメント・論評

日曜日に行われた、東京の都議会議員選挙。

MXテレビの特番に登場したのは、あの池上彰さんだ。

タイトルも「首都決戦2013 池上彰の都議選開票速報」。

放送終了後、日刊ゲンダイから取材を受けました。


都議選速報でも快刀乱麻
「池上節」炸裂!
自民 石破幹事長に「あざといですね」

「次の参院選で東京選挙区から立候補する丸川(珠代議員)さんに(当選の)花付けをさせるなんて、あざといですね」

全員当選に浮かれる自民党の石破茂幹事長にこう水を向けたのは、ジャーナリストの池上彰氏(62)。23日夜にTOKYO MXテレビで生放送された「首都決戦2013 池上彰の都議選開票速報」のひとコマだ。

想定外の質問に泡を食った石破幹事長は「あざとくないです!」と気色ばんだが、すぐに“ポーカーフェース”を取り戻し、「現場で(選挙応援を)頑張ったから当然です」とムッとした表情で答えていた。

普段の物腰柔らかいニュース解説者から一変、選挙速報特番では“攻めすぎるキャスター”と呼ばれる池上氏のまさに面目躍如だった。

池上氏は今回の特番を引き受けた経緯について「私は東京都民。都議会の維持には、多額の都税が使われている。都議会議員は都の予算を決める人たち。無関心であってはなりません。そんな思いでこの仕事を引き受けた」と語っている。

番組では一般視聴者が理解しにくい都知事と都議会の関係性や、猪瀬知事と“都議会のドン”と呼ばれる内田茂議員(千代田区)の“不仲”の理由についても言及。なるほど! と膝を打つ瞬間も多かったはずだ。

番組を視聴していた上智大の碓井広義教授(メディア論)はこう言う。

「今回の選挙は自民圧勝という流れが事前に判明していたし、大きな争点もなかった。サプライズもどんでん返しもなかった。

確かに随所に池上節は感じられましたが、例えるなら、“髪を切るのに鉈(なた)を持ってきた”ような印象でしたね。やはり、池上さんはもっと大きな舞台でこそ本領を発揮すると思います」


7月の参院選では再びテレビ東京の選挙特番のメーンキャスターに内定している池上氏。

前回の総選挙の時は公明党に「組織票ですよね?」と突っ込んだり、石原都知事(当時)に「そんなんだから暴走老人って言われるんですよ」とコメントしていただけに、今回の都議選が“肩慣らし”だとしたら、各党は戦々恐々か。

(日刊ゲンダイ 2013.06.24)




「あまちゃん」サントラ盤の全曲解説が面白い

2013年06月24日 | テレビ・ラジオ・メディア

NHK朝ドラ「あまちゃん」のサウンドトラックが売れているらしい。

NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」のサウンド・トラック(サントラ盤)が、サントラ盤としては空前の大ヒットを飛ばしていることが21日、分かった。

高視聴率に比例して、サントラ盤も絶好調だ。出荷数は発売3日目にして早くも3万枚に到達。発売元のビクターの関係者は「サントラ盤としては極めて異例」と驚き「5万枚突破が狙える」と高い期待を寄せた。

オリコンアルバムデイリーチャートでも発売から5、6、7位と高水準をマーク。GReeeeNやB’z、May.Jなど強豪強豪がひしめく中で大健闘している。

(デイリースポーツ 2013.06.22)


で、私も辛抱たまらず、ついに入手(笑)。

オープニングテーマをはじめ、ドラマの中で聴いている、あの曲この曲が並んでいます。

これがまた、どれもいいんだよなあ。

しかも、作曲者である大友良英さんが書いた、「入魂の35曲全曲解説」が抜群に面白くて、驚くやら、感心するやら。

拍手です。

たとえば、「芸能界」という曲について・・・・

「東京編の太巻をはじめとしたザッツ芸能界を想定して書きましたが、実際どう使われるかな・・・ってか、芸能界って本当にこんな感じなのかなあ? んなわけないとは思うのですが、そもそも芸能界よく知らないし、でもまあ、僕らの知らない業界ってことで、思いっきり別世界感を出してみました」

・・・・なーんて書いてあるのだ。

今回、全35曲を聴いてみて、あらためてドラマにおける“音楽のチカラ”を思いました。

いやはや、大友さんは天才だあ(笑)。



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スクリーンで、「グレン・グールド 27歳の記憶」を見る

2013年06月24日 | 映画・ビデオ・映像

原稿の仕事をちょっとサボって、新百合ヶ丘にある川崎市アートセンターへ。

上映中のドキュメンタリー・フィルム「グレン・グールド 27歳の記憶」を見る。

原題は「Glenn Gould: Off the Record / On the Record」だ。

前半は、カナダのトロント郊外にある別荘での練習風景。バッハの「パルティータ第2番」などが聴ける。

後半は、ニューヨークのコロンピア・レコードでの録音風景。こちらは「イタリア協奏曲」が中心だ。

スタンウエイが並ぶ倉庫で、ピアノを選ぶところなんて、見ていて嬉しくなる。

よく知られた超低めの椅子。

ピアノを弾きながら歌うというか、唸りながらの(笑)独特の演奏スタイル。

時には、左手で鍵盤を叩きつつ、右手で指揮をしていたりする。

納得いくまで録音を続ける様子からは、演奏会よりもレコードを優先したグールドらしさが垣間見られた。

時は1959年。

制作したのはカナダのテレビ局だ。

モノクロフィルムに焼きつけられた、若き日の天才の姿。

画質は現在とは比べるべくもないが、その内容が画質など凌駕する。

DVDも発売されているが、音楽ドキュメンタリーであり、人物ドキュメンタリーでもある傑作を、スクリーンで見られたことはラッキーでした。






上映は川崎市アートセンター・アルテリオ映像館にて、7月5日まで。

http://kawasaki-ac.jp