碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

週刊新潮で、枠移動する「TVタックル」についてコメント

2016年02月29日 | メディアでのコメント・論評



「たけし」引っ越しで
二兎を追うテレビ朝日

日曜昼にたけし、月曜深夜に橋下――で一挙両得?

4月からの番組編成でテレビ朝日が打ち出したのが、月曜深夜(23時15分~)の「ビートたけしのTVタックル」を日曜昼に移し、空いた深夜枠に「橋下×羽鳥の新番組!(仮題)」をはめ込むというもので、大阪市長を辞任した橋下徹(46)のタレント復帰番組だ。

1989年の番組開始から長くゴールデンタイム(月曜21時~)で放送されていた討論バラエティ「TVタックル」だが、サラリーマンが帰宅後に見られるようにと、一昨年4月より深夜枠に。そこでも10%近い視聴率を上げていたにもかかわらず、NHKでは「のど自慢」が流されている日曜昼である。

「このところ弱体化を指摘されるTBS系の『アッコにおまかせ!』を、たけしさんで食ってしまおうという腹なのでしょう」

とは上智大学教授の碓井広義氏(メディア論)だ。

「ただし、日曜昼はあくまで、遅い朝食をゆったり摂るファミリー層の時間帯。タックルは深夜に移ってからもバラエティ色を強めていましたが、よりソフトな番組となって、以前のように政権批判をしたりできなくなるかもしれませんね」


その代わり・・・と目されるのが、タレント弁護士の再デビューというわけだ。

「番組タイトルも決まっていないくらいなので、内容も固まっていないようです。まずは3月下旬にゴールデンで3時間の特番を放送してみてですね」(社会部記者)

二兎を追う者は・・・とならなきゃいいが。

(週刊新潮 2016.03.03号)



「イチオシ!モーニング」からの<お誕生祝い>に、感謝です!

2016年02月28日 | テレビ・ラジオ・メディア
生放送終了後に、びっくりぽん!


似顔絵は特製の板チョコです


「イチオシ!モーニング」で、セカオワのDJ LOVEさんと・・・

2016年02月28日 | テレビ・ラジオ・メディア




DJ LOVEさん、愛里さん、依田アナ、オクラホマ藤尾さん


スポーツ担当の五十幡アナウンサー


今週の「木村愛里さん」

【気まぐれ写真館】 札幌 2016.02.27

2016年02月28日 | テレビ・ラジオ・メディア


HTB北海道テレビ


上智大学新聞学科OB 札幌マスコミ会

2016年02月27日 | テレビ・ラジオ・メディア
北海道新聞、FM北海道、HTBで働く新聞学科OBの皆さんと


HTB北海道テレビ「イチオシ!」 2016.02.26

2016年02月27日 | テレビ・ラジオ・メディア




MCの国井アナ、ヒロさん


オクラホマ藤尾さん




今週の「国井美佐アナウンサー」

【気まぐれ写真館】 札幌 曇り -5℃  2016.02.26

2016年02月27日 | 気まぐれ写真館


書評した本: 徳山喜雄 『『安倍晋三「迷言」録』ほか

2016年02月26日 | 書評した本たち



「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。


徳山喜雄 『安倍晋三「迷言」録~政権・メディア・世論の攻防』
平凡社新書 842円 

「放っておいていいの?」「構わない。彼女、ああいうキャラだから」という会話を耳にした。キャンパスですれ違った女子学生たちだ。“彼女”が何をしたのか知らないが、「キャラだから」で見過ごせるなら、まあ、大丈夫なのだろう。

しかし、これが一国の首相となるとそうもいかない。「議論は深まった」「私は総理大臣なんですから」「早く質問しろよ!」など迷言の山だ。著者が“アベ流言葉”の特徴だという、「断定口調」「レトリック」「感情語」の3点に納得すると同時に、“キャラ”として放置しておくことの危うさを強く感じた。何しろ政治は言葉なのだから。

安倍首相が「積極的平和主義」と言い出した時、本書にも登場する、ジョージ・オーウエルの小説『1984年』を思った。物語の舞台となる全体主義国家が掲げる、「戦争は平和だ」「自由は屈従だ」「無知は力だ」のスローガン。平和のために戦争ができる国にしたのは、まさに「戦争は平和」の体現化である。

本書は文字通りの首相迷言集ではない。発する言葉を目に見える“症状”とするなら、それが伝える “病状”はいかなるものなのか。著者は隠された“病巣”の指摘も含め、主治医のごとく鋭い診断を下していく。

しかも“患者”は首相だけではない。暴言を繰り返す政治家たち、政府広報化するマスメディアにもメスを入れていく。「無知は力」とならないための一冊だ。


佐藤建寿 『奇界紀行』
角川書店 1944円

奇妙な風景、奇妙な人たちを求めて世界を旅する。それが奇界紀行だ。写真集『奇界遺産』で注目され、テレビ番組『クレイジージャーニー』(TBS系)でも話題の著者。アフリカの呪術師からチェルノブイリの廃墟まで、現地現物主義の破天荒な旅が続く。


石田英敬 『大人のためのメディア論講義』
ちくま新書 886円

記号論・メディア論が専門の東大教授による特別講義である。人間の心とスマホなどメディア装置の関係。記号論から見るメディアと文字の問題。資本主義と文化産業の行方。さらにデジタル・メディア革命がもたらしたもの。“一億総スマホ化社会”を解読する。

(週刊新潮 2016.02.25号)



週刊ポストで、「真田丸」の藤岡“本多忠勝”弘、についてコメント

2016年02月25日 | メディアでのコメント・論評



発売中の「週刊ポスト」最新号。

「真田丸」に登場している、徳川家臣・本多忠勝に関する特集記事が掲載されました。

記事では、まず忠勝がどんな人物だったのかという説明があり、次に忠勝を演じている藤岡弘、さんに言及しています。

詳しくは本誌をご覧いただくとして、私のコメント部分は・・・

大河ドラマに詳しい、上智大学の碓井広義教授も同意見だ。

「僕らの世代からしたら、藤岡さんといえば『仮面ライダー』。本郷猛が本多忠勝をやっている感じなんですよ。それは『戦う男』『武人』というイメージで、こんなに武将役としてピカイチの人はいないと思う」

さて、今後の『真田丸』で本多忠勝はいったいどう描かれるのか。

「真田を巡る物語として忠勝の存在は非常に大きい。真田親子の助命嘆願を藤岡さんがどう演じるのか。そして娘を兄・信幸に嫁がせるシーンも期待しています。信幸役の大泉洋さんの義理の父が藤岡さんなわけで、“大泉信幸”にとってはかなりシビアですよね(笑い)。怖い”藤岡忠勝”とどんな掛け合いをするかが楽しみです」(碓井氏)


(週刊ポスト 2016.03.04号)


「スミカスミレ」は、桐谷美玲の“演技力養成ギプス”!?

2016年02月24日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、ドラマ「スミカスミレ」を取り上げました。


テレビ朝日系「スミカスミレ」
桐谷美玲にとって
“演技力養成ギプス”ともいうべきドラマ

確かに奇想天外な物語だ。65歳の独身女性・如月澄(松坂慶子)が、突然20歳の頃の容姿に戻り、如月すみれ(桐谷美玲)として学生生活を送るというのだから。

とはいえ、同じ「金曜ナイトドラマ」枠で昨年放送された「民王」のように、総理大臣とそのバカ息子、別々の人格が入れ替わったわけじゃない。あくまでも本人だ。松坂は「彼氏いない歴65年の老嬢」を、松坂らしく演じていればOKである。

しかし、桐谷は違う。「中身は松坂が演じる65歳」の女子大生を演じるのだ。本当の年齢を悟られてはいけないと、懸命に“今どきの20歳”のフリをする。しかも澄は一般的な65歳と比べると、異様なまでに古風というか、浮世離れしている。

この見た目と中身のギャップから笑いやドキドキが生まれるわけで、桐谷は、いつも視聴者に澄(松坂)の存在を意識させる形で演技を組み立てなくてはならない。実は「NEWS ZERO」(日テレ系)の“キャスター役”より、よほど難しいのではないか。そう、これは桐谷にとって“演技力養成ギプス”ともいうべきドラマなのだ。

また、強力な助っ人も桐谷を支えている。澄の若返りを図った化け猫役の及川光博だ。持ち前の妖しさと、「相棒」で鍛えられたサポート力を駆使。松坂と桐谷をつなぐインターフェイスとして見せ場を作っている。

(日刊ゲンダイ 2016.02.23)


カップヌードル “なんちゃって犬神家”CMに爆笑

2016年02月23日 | 「日経MJ」連載中のCMコラム



日経MJ(流通新聞)に連載しているコラム「CM裏表」。

今回は、カップヌードル「名探偵 篇」について書きました。


日清カップヌードル「STAYHOT 名探偵 篇」
犬神家パロディ 役者も大真面目で

名探偵・金田一耕助の世界に、カップヌードルが侵入した。パロディのベースとなっているのは、市川崑監督の映画『犬神家の一族』だ。

関係者が集まる旧家の座敷も、白いマスクなどの小道具も、しっかり作り込んである。また古谷一行の金田一をはじめ、登場する役者たちも大真面目で演じている。

それでいて展開されるのが、カップヌードルの“具材”同士の権力争いだというバカバカしさ。このギャップがおかしいのだ。

元ネタの横溝正史作品を知らなくても笑えるが、知っている人ほど楽しめる。鉢巻きにフォークを何本も差し、鬼の形相で走ってくる男は『八つ墓村』。和服の女性が、つり鐘を思わせる巨大容器の下敷きになっているのは『獄門島』だ。ならば、あの“横笛”は?

昨年は市川崑監督の生誕百年だった。また76年の『犬神家』公開から、今年はちょうど40年だ。CMを見るたび、「もっとやれ!」と声をかけたくなる。

(日経MJ 2016.02.22)


NEWSポストセブンで、“日本礼賛番組”について解説

2016年02月22日 | メディアでのコメント・論評



日本礼賛番組増加 
知的好奇心を満たす内容も人気の背景に

『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)、『所さんのニッポンの出番』(TBS系)、『世界が驚いたニッポン! スゴ~イデスネ!!視察団』(テレビ朝日系)など、ここ数年、日本の魅力を伝える番組が増えている。どの番組も安定した視聴率を記録しており、“日本礼賛番組”の勢いは止まりそうにない。

そもそもいつからこのような番組が増え始めたのか。

元テレビプロデューサーで上智大学教授(メディア論)の碓井広義氏によれば、ターニングポイントは2011年にあるという。

「いわゆる日本礼賛番組が増えるきっかけを与えたのは、東日本大震災だと思います。気持ち的にも日本全体が落ち込んでいた時に、日本および日本人を元気づけようとするメディアのムーブメントが明らかにありました。その流れが現在の状況を作ったといえます。

もちろん、このような番組は震災前からもあることはありました。NHKでは日本の職人さんを紹介する番組をよくやっていましたし、『和風総本家』(テレビ東京系)も2008年からやっています。でも数として少なかったのは確かです」(碓井さん・以下「」内同)


震災のあった年は、日本を元気づけようとする番組が確かに多かった。しかし、今はそういう時期を過ぎているような気もする。日本礼賛番組が定着化したのはなぜだろうか。

「芸人をひな壇に並べただけの番組では満足しないという人たちの知的好奇心を満たしているからでしょう。知識が身についてちょっと嬉しかったり、オトクだったりする。身近なものであるほど、ギャップや驚きがあるはずです。

身の回りの見過ごしていたことを再発見する番組は、視聴者にとっても新鮮に映ったと思います。例えば耳かき一つとっても、作っている人の知恵や工夫が詰まっています。視聴者はその細部に触れて、『自分たちが見たり使ったりするものの裏側にこんなにすごい技やヒストリーがあったのか』と驚くのです」


この手の番組は、『YOUは何しに日本へ?』『和風総本家』『世界ナゼそこに?日本人』など、なぜかテレビ東京系列が多いのも特徴の一つ。それにも理由があるという。

「テレ東系は『お金をかけるよりも知恵で頑張ろうよ』というスタンスなので、このような番組が生まれやすいのでしょう。実際、番組制作費はリーズナブルです。取材先は番組によってはほとんど日本国内で済みますし、一般の方を取材対象としているので高い出演料もかかりません。

他局がやっていないことをテレ東が最初にやって、そこでヒットしたものを、他局がタレントを揃えて追随している。そんな図式で日本礼賛番組が広がっている、という見方もできます」


また、ユネスコで「和食」が無形文化遺産に登録されたり、海外でクールジャパンへの評価が高まっていることから、日本人にとっても日本を再評価する番組の内容を受け入れやすいムードが高まっていることも人気の背景にあるのだろう。

しかし、その広がりがいつまでも続くわけではないと碓井さんは指摘する。

「そうそういつも『すごいね』とはならないし、ネタもかぶってくる。いつかは必ず、飽きが来ますよ」


果たして東京五輪が行われる2020年までこのブームは続くのだろうか。

(NEWSポストセブン 2016.02.21)

「乃木坂46時間TV」ライブ配信

2016年02月21日 | テレビ・ラジオ・メディア



乃木坂46が、メジャー・デビュー日の記念企画として、「乃木坂46時間TV」をネットでライブ配信中。

確かに、テレビ放送とは別に、こういうことが出来ちゃう時代ですから。

ユーチューブなど6つの動画サイトで生中継。

結構な人数が視聴しています。

午前1時過ぎからは、ずっと「人狼」をやっていますが、せっかくのリアルタイム配信なので、もう少し、「ああ、ライブなんだ」という実感がもてる演出が欲しいかもしれませんね。

「乃木坂46時間TV」は、22日の午前2時まで、だそうです。











先月、卒業を発表した深川麻衣さん。うーむ、残念。


書評した本: 山田清機 『東京湾岸畸人伝』ほか

2016年02月20日 | 書評した本たち



「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。


山田清機 『東京湾岸畸人伝』
朝日新聞出版 1728円

2014年、著者の『東京タクシードライバー』が第13回新潮ドキュメント賞の候補作となった。不倫に走っていた女性を叱った上で、交際を申し込んだ運転手。会津磐梯山まで納骨に行くと言って骨壺と共に乗り込んできた客。13人が語る本当にあった話は、この本が出なければ個人の記憶として消えていたはずだ。

しかも、著者はそれらを無理に驚くべき話や感動する話に仕立ててはいない。また自分という書き手の存在を隠すことも目立たせることもしない。主役は、あくまでも無名の、そして市井の人びとだ。それでいて一話一話に「人間って面白いなあ」と思わせるドラマがあった。

本書でもそのスタンスは変わらないが、職業で括るのではなく、エリアを東京湾岸としたことで特色が生まれた。いわゆる住宅街やオフィス街では、決して遭遇できない人たちと向き合うことができたからだ。

築地市場に「ナカちゃん」と呼ばれるマグロの仲買人がいる。父親がマグロの仲卸だったことから、高卒でこの世界に入った。丁稚奉公に始まる修業の日々を経て、番頭として頭角を現していくが、自分の店を持とうとはしない。「セリで勝てばそれでいいんですよ」と言うのだ。そこには鮨屋など客の要望にとことん応えようとするプロ意識がある。

また馬堀海岸には、元教員という経歴の能面師がいる。一流の腕を持ち、人間国宝の能楽師や狂言師に面を提供しているが、その半生は紆余曲折としか言いようのないものだ。学生運動、教員生活、デモに行き逮捕、不倫問題、ギャンブル、そして離婚。偶然出会った能面が、この男の人生を変えていく。

他にも横浜にいる最後の沖仲仕、羽田の老漁師、木更津の前住職などが並ぶ。彼らと接しながら、著者がふと自身が抱えている不安や弱さを無防備にさらけ出す瞬間が面白い。著者もまた東京湾岸に生息する、愛すべき畸人の一人だったのだ。



橋本五郎:編 読売新聞取材班:著 『戦後70年にっぽんの記憶』
中央公論新社 1944円

約70人の証言で構成された戦争の記憶である。芸能人から日米の戦争体験者、戦犯たちの遺族まで多様な人びとの貴重な肉声だ。「戦前も戦争も一日にして成らず」と五木寛之。新聞は戦争をどう伝えたのかという自己検証も、現在を考える上で大いに参考になる。


三浦英之 『五色の虹~満州建国大学 卒業生たちの戦後』
集英社 1836円

日中戦争の時代、旧満州に存在したのが建国大学だ。そこでは日本、中国、朝鮮、モンゴル、ロシアの学生が共に学んでいた。「五族協和」の象徴たるエリートたちは、戦中・戦後をいかに生きたのか。著者は生存者を訪ね歩き、証言を集めた。壮絶な人生が見えてくる。


松本品子:編 『上村一夫 美女解体新書』
国書刊行会 3456円

『同棲時代』の飛鳥今日子が泣いている。『離婚倶楽部』の桜井夕子が煙草をくゆらす。『修羅雪姫』の鹿島雪が血に染まる。昏い情念と狂気を秘めたヒロイン50人が並ぶ、70年代が甦る画集だ。稀代の絵師、上村一夫が没して30年。遥かなる青春と今、向き合う。


川本三郎 『ひとり居の記』
平凡社 1728円

雑誌『東京人』の連載「東京つれづれ日誌」、その3年分。『そして、人生はつづく』の続篇にあたる。相変わらず列車の旅が多い。旅先ではいつもビジネスホテル。名所旧跡には見向きもせず町をぶらつく。挿入される小説や映画の話も、一緒に歩きながら聞くようだ。


森山あみ 『みつばち高校生~富士見高校養蜂部物語』
リンデン舎 1620円

部活としてミツバチを飼育しながら多くを学び、広報活動や地域交流にまで広げていった高校生たちがいる。本書は、創部から3年の彼らが「農業高校の甲子園」と呼ばれる全国大会で優勝を飾るまでを描いた、熱いノンフィクションだ。成長するのは蜂だけではない。

(週刊新潮 2016年2月18日号)

週刊朝日で、ベッキーの“今後”についてコメントしました

2016年02月19日 | メディアでのコメント・論評



もはや“黒ベッキー”で復活? 
カンニング竹山のフォローもカギか

ベッキーが、テレビから消えた──。雑誌でゲス極・川谷(絵音)とのLINEが暴露されたことが響いた。10本のCM契約が白紙となり、出演していた「金曜日のスマたちへ」や「人生のパイセンTV」など10本の番組も休業に。いまなおバッシングが止まらない。

所属事務所のサンミュージックは2月5日、「1月30日をもって当面の間、所属タレントであるベッキーの番組出演を見合わせる」と発表した。

「一般の人も交え、ベッキーをたたくこと自体がエンターテインメントになっている」

この異常ともいえる事態を分析するのは、上智大学教授(メディア論)の碓井広義さんだ。10年前なら起こらなかった、という。

「なんでもネタ化するネット社会の象徴です。テレビで取り上げられ、ネットで広がり、再びテレビへというサイクルで盛り上がった。不倫はよくないが、犯罪ではないのにここまで追い込まれるとは本人も事務所も思っていなかったでしょう」


確かに、問題発覚時に「収束を待つだけ」と冷静に話していた事務所サイドが、「この顛末は想像を超えた」と漏らしたほど。

ネットに流れた悪評は永遠に消えない。このまま引退か、との見方もある中、事務所側は早めの復活を考えているようだ。

ある芸能関係者は、「休業は半年ぐらい」と推測する。

「社内の幹部会でがんばろう!と団結したと聞いています。ベッキーを売るのに10年かけてきたし、そう簡単に見捨てないはずです」

7年前、同じサンミュージックにいたのりピーこと酒井法子の覚醒剤事件後に事務所を救ったのは、ほかでもないベッキー。この7年、“一日の休みもなく”稼いできた。関係者が続ける。

「そのベッキーが蹴つまずいた今、事務所を支えるのは、カンニング竹山さんでしょう。映画、ドラマ、バラエティーと活躍し、実際にベッキーの次に稼いでいる。“妹がすみません”なんて各方面で謝っているが、ベッキーの休業中も名前をちょいちょい出して、ベッキー元気かなんて番組で呼びかけるかもしれませんね」

だが、イメージが悪くなったベッキーをお茶の間が受け入れるのだろうか? 

碓井さんは、本人の復活のカギは三つあると話す。それは「番組の時間帯」と「キャラ変」「周囲のフォロー」だ。

「ゴールデンではなく深夜番組から再開し、そこで別のキャラを出すべきです」

例えば、かつての模範的なイメージを白ベッキーとするなら今後は少し色っぽく自虐的な黒ベッキーになるといい、と碓井さん。

「あの騒動のときは黒ベッキーでしたと言えるくらいにならないと。それこそ竹山さんの番組に呼んでもらい、『ほら黒ベッキー謝れ』なんてつっこまれて、ぺこっとできるといいのですが」


じつは竹山自身、7年前に不倫全裸写真を雑誌に掲載されている。酸いも甘いも知った人生の先輩、“色々”な可能性がある妹を頼みますよ。

(週刊朝日 2016年2月26日号)