電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「生協の白石さん」はなぜ流行るのか

2005年12月02日 21時27分00秒 | Weblog
大学生協の無名の職員「白石さん」が、学生の珍問奇問にまじめに正攻法で答える「一言カード」がおもしろいと評判になり、これを取り上げたブログが盛り上がって一躍人気者になってしまったようです。私も、ほのぼのとした回答がおもしろく、何度か読ませてもらいました。と同時に、こんなに人気が出てしまったあと、白石さんの将来はどうなってしまうのだろうと、余計な心配をしてしまうほどです。

と同時に、単なる「一言カード」の内容に、なぜこれほど人気が出たのかに興味を持ちました。思い当たるフシがあります。テレビのバラエティ番組もドラマもお笑いも、かわされる言葉はきつくとげとげしく、人をけなして笑う種類のものが多いと感じます。そこでは、ほのぼのとした暖かさが感じられません。家庭や学校では、子どもたちが「早くしなさい」「もっとちゃんとしなさい」「どうしてできないの」などと叱られせかされるし、会社では実績と数値が厳しく求められます。本当は、皆さんが白石さんの回答のような丁寧で暖かい言葉を、心のどこかで期待しているからなのではないでしょうか。
コメント (2)

レスピーギ「ローマの松」を聞く

2005年12月02日 21時14分13秒 | -オーケストラ
師走の週末、明日は出勤日ではないので、少々朝寝坊ができそうだ。自宅でビデオと音楽CDで楽しむ。今日は、N響アワーの録画で、レスピーギの「ローマの松」を見る。この映像は、平成16年10月10日に放送されたもので、ネルロ・サンティ指揮NHK交響楽団の演奏会より、
(1)ロッシーニ「ウィリアム・テル」序曲
(2)モーツァルト 交響曲第35番「ハフナー」第1楽章
(3)レスピーギ 「ローマの松」
という内容だ。ネルロ・サンティというイタリアの指揮者は、近年N響アワーでしばしば取り上げられ、再認識している素晴らしい指揮者だ。番組中で池辺晋一郎氏が紹介しているところによると、サンティ御本人は尊敬する作曲家としてヴェルディとブラームスをあげているという。ウィリアム・テルやモーツァルトはもちろんだが、「ローマの松」は特によかった。時々取り出して聞きたくなる演奏だ。

ここ数日、通勤の音楽としてカラヤンとベルリンフィルによる「ローマの泉」「ローマの松」ほかを収録したCDを聞いているためだろうが、映像を見ながら演奏を聞くと、楽しみも増すように感じる。
ただし、カラヤンとベルリンフィルの演奏するレスピーギは、ピアニシモが連続する場面ではロードノイズに遮られ、ほとんど聞き取れない。あまりに能天気な爆演もどうかと思うが、ほどよく聞き取れるようでないと、通勤の音楽には向かないようだ。自宅で、静かな環境で聞くには、とてもいいと思うけれど。

写真は「ローマの松」ならぬ「我が家の松」を植木屋さんが剪定しているところ。この植木屋さん、大学を卒業したあと脱サラして植木屋修行をした人。寡黙ですが、なかなかいい仕事をしてくれます。今年の夏の撮影です。
コメント (2)