電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ブラウザの先祖は書き込みや編集もできた?

2005年12月23日 20時45分41秒 | コンピュータ
スラッシュドット・ジャパンの記事で、WWWの創始者ティム・バーナーズ=リーがWeblogを始めたことを紹介(*)している。
(*):スラッシュドット・ジャパンの紹介記事

ティム・バーナーズ=リーのブログ(英文)は、
So I have a blog
というものだ。ここで注目したのは次の一節である。(下手な訳ですみません。)

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In 1989 one of the main objectives of the WWW was to be a space for sharing information. It seemed evident that it should be a space in which anyone could be creative, to which anyone could contribute. The first browser was actually a browser/editor, which allowed one to edit any page, and save it back to the web if one had access rights.

1989年におけるWWWの主な目的の一つは、情報を共有するスペースとなることであった。誰もが創造的であり、貢献しうる空間たるべきことは明白だった。最初のブラウザは、実際にブラウザ兼エディタであり、どんなページでも編集が許され、またアクセス権限があるならば、それを保存することもできた。
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ブラウザ戦争(*3)を経て利用者が手にしたものは、閲覧するだけのブラウザの進化だった。ホームページエディタでページを作成し、FTPツールでサーバに転送し、それをブラウザで閲覧する。一つ一つのツールの機能は進化し高度になった。だが、WWW創始者の目はもっと高いところにあったのだ。

(*3):ウェブブラウザ小史

書き込みや編集もできたWWWブラウザ兼エディタ。FTPなどを意識しなくとも、利用することができたネットワーク・アプリケーション。この方向性は、HomepageBuilder や Netscape Communicator などとベクトルは共通だろう。だが、方向は 編集機能を持たない InternetExplorer によって決定づけられてしまった。

その後、閲覧するだけでなく情報を共有する試みは Wiki や SNS あるいは Weblog など様々な形で探られてきたと言って良い。WWW創始者がブログを始めたからと言って、現在のブログが十全なものだという意味ではなかろう。事実、このgooブログでは、LaTeXソースさえ、エスケープ文字が使えないために正しく表示することができない。むしろ、サーバーサイドに基本的な機能をおき、利用者はブラウザでその機能を利用すると言う解に注目したというべきだろう。
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複線化、してますか

2005年12月23日 13時28分20秒 | Weblog
豪雪により各地で被害が出ているようです。関西や新潟の大停電は、送電線のトラブルによるものらしいとのこと。豪雪の中で命がけの復旧にあたる電力会社の作業員の方々の安全を、心からお祈りいたします。

さて、電化住宅が停電に弱いことは、考えればすぐわかることですが、石油ファンヒーターも停電すればただの鉄の箱にすぎないわけです。昔ながらの石油ストーブを保存していた家では、冬の停電時にほっとしたことでしょう。電気が来なくなったときのことを考え、電気に頼らない暖房を最低でも一組用意しておく。これも、一方が使えなくなったときもう一方で間に合わせることができる、という意味で、一種の暖房の複線化といえます。懐中電灯やロウソクを常備することも、危機管理などという言葉がなかった頃からの雪国の知恵かもしれません。

テレビは停電時には役に立ちませんが、カーラジオや携帯ラジオは役立ちます。これも、情報(放送)メディアの複線化に相当します。ノートパソコンなら停電時にもバッテリーで短時間使えるかもしれませんが、通信回線が使えるかどうか。PHSカードも中継局が停電ならダメかもしれません。複線化できないところが、災害時には弱い。そんな気がします。
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