電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

室内楽はいかが?

2005年12月21日 21時32分28秒 | -室内楽
クリスマスも近いし、静かに室内楽でも聞いてみようかな、と考える方々も少なくない(*)と思われます。「室内楽にはもう弱くって」という皆様のために、当ブログ推薦の曲目をいくつかご紹介しましょう。・・・って、ちょっとエラそうですけどね(^_^;)>poripori

(*):この点については、大方の賛同が得られるかどうかは依然として不明です。(生協の白石さん風に)

まずトップバッター、室内楽はこんなふうだ、という代表的例として、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」、ピアノ三重奏曲「ドゥムキー」です。伸びやかな旋律、郷愁と哀感が魅力的です。
続いてボロディンの弦楽四重奏曲第2番。この中の「夜想曲」は、どこかで聞いたことがある旋律ではないでしょうか。二人で聞くにもいい雰囲気です。一人で聞くのならチャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大なる芸術家の思い出」。おもわずしんみりしますが、とても美しい音楽です。ブラームスの「クラリネット五重奏曲」は、もっと寂しくなってしまいますが、年を取るとこういう哀感がしみじみとわかってきますね。
古典派なら、ベートーヴェンのチェロソナタ第3番。雄大で、いいですねぇ。ハイドンの弦楽四重奏曲「ひばり」。天気晴朗一点の曇りなし。でも、こういう晴れ晴れとした気分のありがたさは、若い人にはピンと来ないかもしれない。そんな人には、陰影に富んだモーツァルトの「クラリネット五重奏曲」、シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」。これならピンと来るどころの騒ぎじゃないよね。
少し違うほうに行くと、ラヴェルの弦楽四重奏曲。これ、近代の傑作だと思う。プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第1番。軽快で技巧的で、響きがとっても新鮮。

室内楽は、リズミカルな対話の楽しさや響きのやりとりなどを充分に楽しんでから、徐々に対象を広げていって、へぇ~、こんな曲もあるんだ~、という具合にレパートリーを増やしていけばいいのではないかと思います。

その意味では、ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲だとか、モーツァルトの弦楽五重奏曲だとか、有名でも渋~い曲目は、かなり聞きこんでからのほうがいいのではないか。私はそんな風に思います。
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